#667 LG5-LB

一音だした瞬間に、弾き手の感情の全てを支配していますような強力な楽器です。

バランス、フィール、組み込み、材料など、そして、細心の行き届いた配慮など、その全てが正しく、ただ一点の目的地にのみ結集した場合に生じる結果がこのLG5にはあります。

Brazilian Rosewoodを、Jimmyはあえて学名の”Dalbergia Negra”と読んでいますが、これは意外と数多く存在する類似品に対して、言い訳できないようにしている訳で、非常に好感がもてる姿勢だと思います。

このオプションは、非常に高価なものですが、相応に意味のあるものとなっており、だからこそ、と深くうなずかせてくれるものとなっています。

言葉で説明することは難しいのですが、このLG5を弾いていると左手の指のあたりから、大きな暖色の空気のかたまりがうまれており、楽器自体の音はもちろん、周囲の音楽を吸収しているかのような錯覚を受けます。

楽器製作に近道もマジックももちろんありませんが、当たり前のことに対して、当たり前のように最善を尽くし、それを最大限弾き手に還元しているのがAlleva-Coppoloです。

NECK 1pc. Hardrock Maple
FINGERBOARD Brazilian Rosewood
BODY Alder
COLOR Lake Placid Blue (Lacquer)
PICKUPS Alleva-Coppolo Homemade
PREAMP Alleva-Coppolo Homemade

#544 SD4-LB

初入荷のStandard 4です。

LG5やLM5等、新興メーカーながら、大ベテランメーカーの楽器に1歩もひけをとらない5弦を製作しているAlleva-Coppoloですから、4弦という基本の良さは予想はしていましたが、それを十分すぎるほど裏切ってくれました。

KSD Brooklynでも良い材を使うことによる結果への確信は得ていましたが、まさにその典型で予定調和のような楽器でもあります。

力強く、爆発的な推進力のある生鳴りをそのままアンプを通しても増幅してくれ、中低域が速いアタックとともに、ガツンとではなく、ガッツンと来てくれます。

もちろん短時間のチェックでは分からない事ですが、このタイプの楽器は、弦が中々死なない傾向をもっている事が多く、かつて所有していた、実際に1年もの間、全く弦がへたるそぶりを見せなかった1963年製の楽器をすぐに思い出しました。

ヴィンテ-ジ楽器のセットアップに近づけて弾いていると(弦高は高めになりますが、それでも全く弾きにくいという感覚はありません)、それ自体の良さに圧倒されてしまうという、あまり味わう事の出来ない非常に珍しい経験をさせてくれる楽器です。

NECK 1pc. Hardrock Maple
FINGERBOARD Rosewood
BODY Alder
COLOR Lake Placid Blue (Lacquer)
PICKUPS Alleva-Coppolo Homemade
PREAMP Alleva-Coppolo Homemade

#503 LG5-FG

アタックのスピードは速く、まとまった、上から下まで非常に優れたバランスを持つ楽器です。

通常Vintageを指向し、成功しているAlleva-Coppoloの中では、ややModernな感覚を備えた珍しさを感じる楽器ですが、チェックの際に、思わず感嘆の声を上げてしまった楽器です。

Jazz Bass Styleの楽器は、世界中にあり、特にこの日本でも多く存在していますが、その動機としては、自分の方がもっと良いものを作れるのではないか?というものもあるかもしれませんが、このAlleva-Coppoloという楽器がもっと早く市場に登場していれば、そのいくつかは思いとどまったかもしれません。

スマートで引き締まったトーンを基調としながらも、Alleva-Coppoloの特色である古い音色も同時に網羅しており、我々が良く言うところの”Steroid on Jazz Bass”という表現がぴったりな楽器です。

1音出した瞬間に全て納得の、個人的に大好きな楽器です。

NECK 1pc. Hardrock Maple
FINGERBOARD Rosewood
BODY Alder
COLOR Surf Green (Poly)
PICKUPS Alleva-Coppolo Homemade
PREAMP Alleva-Coppolo Homemade

#466 KBP4-SB

“鳴る”という表現には様々な見解の存在や、弾き手の感覚や経験に拠る表現の為か、今ひとつ当を得ず、酷いケースでは単なる売る為の常套句として使われている場合も見かけますが、もしVintageの本当に良い個体が持っているViberationを指すのであれば、このKBP4は、それがある楽器と言えるでしょう。

Toneの加減で全体の音量感が変わってしまう事もなく、丸く弾力のあるトーンは、かつて所有していた私から申し上げますと、まさにそのもののサウンドに他なりません。

近年人気が出て来ているP Styleの需要に合わせて、様々なメーカーが応えていますが、どうしてか?と聞かれると正直困ってしまうのですが、それらとは一線を画していることは容易に分かる楽器です。

良質の材料の選択に心血を注いだ結果、Neckは頑強で新しい楽器ならではの良さがありますが、雰囲気に特有の脆さが見事に盛り込まれており、実直で力強さを感じます。

弾きやすさはあるのですが、弾き手に決して媚びている感じがなく、それだけに仲良くなれた時には間違いなく一生添い遂げてくれるであろう、そういう素晴らしい楽器です。

NECK 1pc. Hardrock Maple
FINGERBOARD Rosewood
BODY Alder
COLOR Sunburst (Lacquer)
PICKUPS Alleva-Coppolo Homemade
PREAMP Passive

#373 1600 (Spalted Maple Top)

この楽器は偶然Jimmyの方から、製作中のBody写真が送られて来てオーダーとなったものです。

Alder Bodyとはにわかに信じ難い、良質のAsh材の楽器に一歩もひけをとらない強力なパンチがあり、それでいて奥深くには、Alderならではの甘く、歌うような琴線に触れる核がある極上のサウンドキャラクターを持っています。

アンプを繋ぐ以前の生音の素晴らしさは言及せずにはいられないもので、弦の振動がとてつもない速度でBodyとNeckに”さらっ”と伝わっていき、それはまさにVintageの本当に良い楽器が持ちうる感覚そのものです。

ここまでの楽器ですと、一体良い楽器には、具体的に何が必要か?という判断基準に逆に迷いを生じてしまいますが、ただ一つ間違いなく言える事は、以前私が所有していた’63を彷彿とさせる重量や出音はもちろん、セットアップ、弾きやすさ等、全てJimmy Coppoloとしては計算づくであろうということで、それは一切の疑念の余地の無いものであり、まさに文字通りの一生ものと呼べる1本です。

オーダーの際に指板の選択肢としては、Rosewood系もこちらとしてはありましたが、Jimmyの強力な薦めによりMaple指板をこの1600は持っており、結果、特にスラップ時にはAlder Bodyの楽器では決して得る事のできない極上のトーンが備わり、それもまさに正解以外の何ものでも無かったと言えます。

古き良き楽器をモチーフにしつつ、改良しているメーカーは数多くありますが、その過程で失っては行けないものにはきっちりと太い杭を打ち込み、経験を上手くエッセンスとして盛り込めているのは、私の知る素晴らしい他の製作家同様、楽器を製作する以前に、完成形が明確にイメージされているということの証明となると思います。

最近では様々な見解のある”鳴る”という表現ですが、一流のリペアマンが言うところのそれがまさにこの1600に存在しています。

NECK 1pc. Hardrock Maple
FINGERBOARD Maple
BODY Spalted Maple Top on Alder
COLOR Natural (Lacquer)
PICKUPS Alleva-Coppolo Homemade
PREAMP Alleva-Coppolo Homemade

#385 LG5-SB

Jazz Bass Styleを持ちながらも、気兼ねなく使えるLow-B弦や、4弦ベースに存在するような気持ちの良いはじけるE弦を持っている楽器を探す事をあきらめてしまっている方には一度は弾いていただき、ぜひとも驚いていただきたい楽器です。

同スタイルの楽器製作に傾倒している他のメーカーの努力をせせら笑うかのような強力なB弦やE弦は、まるで鋼をたたいているかのようなガツンとしたもので、GやD弦に関してはAlderとRosewoodの組み合わせ特有の色のある甘いトーンを持っているという、’両立’に優れた、ありそうであまり無い楽器です。

楽器の地力がある為か、もちろんベストなセットアップというものがあることが分かりますが、どのようなセットアップを施しても弾き手と聴き手を楽しませる音を生み出せる事は興味深い現象であり、結果、厳しい現場にける不確定要素によるバランスの欠如に対しても大変な強さを持っているように感じます。

Alleva-Coppoloは、かねてよりこの日本のメーカーでは作れない、もしくは出てこない楽器だと感じていましたが、このLG5を通じてその理由が漠然とではありますが、徐々に見えて来たように感じます。

並列化されたクオリティに重点を置く事はもちろん非常に重要な事ですが、良い楽器作りという行為には、明確な主義・主張の上に立脚した、材の見極めと製作技術の融合が化飾るべき要素なのではないかと感じます。

強烈なイデオロギーやアイデンティティは、一見、特定のプレイヤーのみの支持を集め、対して、癖の無い楽器であればあるほど、より多くの層にアピールすることができるようにも見えます。しかし、その力の持つ説得力が魅力的であればあるほど、長い時間弾き手に愛され、また世界的に知られる楽器となっているのが現実です。

Jimmy Coppoloは文字通り”踏み出した”製作家であり、それをコピーという次元からフォーマットとして昇華させた、後継者と評しても良い人物なのかもしれません。

NECK 1pc. Hardrock Maple
FINGERBOARD Rosewood
BODY Alder
COLOR Sunburst (Poly)
PICKUPS Alleva-Coppolo Homemade
PREAMP Alleva-Coppolo Homemade

#379 KBP4-SB

Vintageを彷彿とさせるではなく、そのものである、と言っても全くの偽りがない楽器です。

古い楽器を模した楽器製作に傾倒しているメーカーはもちろんたくさんありますが、正直ここまでの楽器を製作されてしまうと、そのほとんどが言い方は悪いですが’紛いもの’ではないかと思えるような代物です。

自分自身かつて’68のプレシジョンベースを所有していましたが、はっきり言って、その何倍も良いと確信させる素晴らしさがあり、ネックのトラスロッドの状態を気にしなくてはならないストレスとも無縁の存在です。

素晴らしいVintaga楽器は、新しい楽器に比して多少の不便は感じるものの、これでしか出来ないことがある!と常々感じさせてくれる大きな魅力に満ちあふれていますが、この楽器を製作しているJimmy Coppoloは、それが、どのような理由によって具現化されているかを体系的にとらえているようで、まさに”分かっている、卓越したセンスを誇る稀代の製作家”の一人であると言えます。

Vintageの質感をもった楽器を探されている方は少なからずおられると思いますが、安心して持ち出すことのできる、それこそ代品と呼ぶには不適当な本物が、Alleva-Coppoloのおかげで、適正価格で入手できる時代になったようですし、現存するVintage楽器は経年変化で良いサウンドを得るようになったか、それとも当時から良かったのかという疑問に対する決定的な回答を持っている楽器です。

NECK 1pc. Hardrock Maple
FINGERBOARD Indian Rosewood
BODY Alder
COLOR Sun Burst (Nitro Lacquer)
PICKUPS Alleva-Coppolo Homemade

#380 KBP4-SG

“深い造詣を誇る”という言葉がまさに彼の為にある。という表現を筆頭に、いくつもの賛辞を持って評価しても足りないような素晴らしさに満ちあふれた楽器です。

Vintageを志向している楽器は、最近ではそのねじれた需要に応じて多数存在していますが、Alleva-Coppoloを前にしてしまえば、それらは途端に、あくまでそれらでしかないことが暴露されてしまいます。

あまりに大げさな表現は慎むべきですが、それが分かっていてもこのようなコメントを述べさせてしまうのは、Jimmy Coppoloのきわめて高い修理技術の蓄積と、環境によって育まれた経験によって生み出される集大成が、Alleva-Coppoloという楽器を通じて感じ取る事ができるからかもしれません。

素晴らしい音楽と厳しい環境、そして多くの優れたミュージシャンが当たり前のように同居するNYという場所で起こりえる出来事、その一つ一つが彼にとって得難い経験となり、また、現場での需要に対する最適な形での回答を常に求められた結実とも言える楽器製作哲学が昇華されたのがこのAlleva-Coppoloです。

世の中に存在する数多くの楽器の中で、本質的に必要なものが何であるかを最良の形で明示できる楽器はそう多くはありません。

NECK 1pc. Hardrock Maple
FINGERBOARD Indian Rosewood
BODY Alder
COLOR Surf Green (Nitro Lacquer)
PICKUPS Alleva-Coppolo Homemade

#382 LM5-NT

気兼ねなく使えるLow-B弦を持っていることは、今では多弦ベースにとって当たり前の要素となっていますので、あえて言及する必要はないのかもしれませんが、その条件を前提とした上での採点で100点満点を常に与えることの出来る楽器は、Ken SmithとDingwallであり、そしてこのAlleva-Coppoloです。

Bridge Pickupの力強さは、一般的なJazz Bass Styleの楽器と一線を画すものですが、それこそが、2 Volumeのバランスをどのように設定しても、またどういうアンプでも常に70年代の楽器の本当に良いところを維持し続けます。

また、多弦になった途端にE弦が4弦楽器のそれと大きく異なってしまうという意見も聞かれますが、作り方によってはそうならないという好例でもあります。

重量はわりと軽量な部類に属すると思いますが、音色にはそれが反映されておらず、重い楽器ほど音が良い、と言われる方にも1度手に取っていただきたい楽器です。

NECK 1pc. Hardrock Maple
FINGERBOARD Maple
BODY Ash
COLOR Natural (Poly)
PICKUPS Alleva-Coppolo Homemade
PREAMP Alleva-Coppolo Homemade

#381 LG5-OW

ともすればAlderをBody材に使用した楽器に対する価値観を変えてしまうかもしれない、文句のつけようのない完璧な1本です。

ハムバッカーピックアップのような力強さと厚みを備えながらもジャズベース然としたサウンドは、シングルコイルの特徴である繊細で美しい音色から、脆弱さのみを取り払ったものとなっており、ベースプレイヤーの多くを確実に魅了すると確信させてくれるものだと思います。

自身LG5を使用しており、Alleva-Coppoloに共通する、古い楽器が持っている、その音楽的な抜けの良さは怖さもありますが、責任を要求し、それに確実に応えうる為に、腕のあるプレイヤーであれば場所を問わずに、それを遺憾なく発揮することが出来るでしょうし、逆にこれからの方にとっては上達する為の近道になり得るとも言えるでしょう。

また、知りうる限り最高のLow-B弦のクオリティを誇っているのはKen Smithですが、同じ34″でそれに比肩しうるものがあります。

NECK 1pc. Hardrock Maple
FINGERBOARD African Rosewood
BODY Alder
COLOR Aged Olympic White (Nitro Lacquer)
PICKUPS Alleva-Coppolo Homemade
PREAMP Alleva-Coppolo Homemade