#659 KBP4-PB

黒いフィニッシュは、個人的にはあまり好みではないのですが、それは、全く同じ色でありながら、ちょっとした違いで、質感に大きな差を感じる”不安定さ” によるものと認識しています。

しかし、その一方で、このKBP4のような雰囲気を有する楽器には、表現し難い大きな魅力を感じます。

以前オールドの同種の楽器を所有していたこともありますが、Alleva-Coppoloには、それを容易に上回ってしまう感動的な質感があり、 このKBP4-PBも確実に弾き手の心に響かせるものを多分に備えています。

このシンプルな構造と佇まいを備えた楽器が、世の中にはじめて登場したときにはもちろん自分はこの世にはいませんでしたが、50年以上たった今でも、その当時の人々の感動を伺いしれる貴重な機会をこの楽器は与えてくれるでしょう。

本当の意味で造詣の深い人間のみが製作できる楽器です。

NECK 1pc. Hardrock Maple
FINGERBOARD Rosewood
BODY Alder
COLOR Piano Black (Lacquer)
PICKUPS Alleva-Coppolo Homemade

#683 LG5-FF

Jimmy Coppoloは、彼の手がけるその全ての楽器に、強烈な自信の裏返しであるかのように、ちょっとした遊び心を盛り込んでいる”楽しんで製作を行っている”ルシアーですが、その好例が、このFlip Flop FinishのLG5です。

上から下まで端正で均一な響き方をしますが、その根底には4弦の素晴らしさが常に存在しており、5弦であってもおとなしさとは無縁のE弦には、心惹かれるものが多分にあります。

そして、その延長であるかのような苛烈な、”34″とは思えない”という枕詞を完全に過去のものにしてしまっている、Low-Bのサウンドがあり、それらが大変強力な力によって整合性を与えられています。

Jimmyの製作するPreampの素晴らしさも際立っており、その色づけの妙の素晴らしさには言葉もありません。

それゆえ、Activeを駆使することでアメリカの素晴らしいプレイヤーの好みに完璧に合致する楽器にもなりえますし、Passiveのサウンドキャラクターの良さを堪能できる王道にもなりえます。

NECK 1pc. Hardrock Maple
FINGERBOARD Rosewood
BODY Alder
COLOR Custom Flip Flop
PICKUPS Alleva-Coppolo Homemade
PREAMP Alleva-Coppolo Homemade

#680 KBP4-SB

伝統的なサウンドであり、プリミティブとよべる原点の素晴らしさが余すこと無く実感できる楽器です。

このスタイルの楽器はシンプルなだけに奥深く、製作に関して追い込むことで得ることのできる部分と、喪失してしまう要素のバランスをとることが、大変に難しいのですが、Vintage楽器のみならず、一流のプロが用いる、多くの優れた楽器に精通しているJimmyだからこそできるセンスの良さに由来する、取捨選択の妙を感じます。

それは、一見ラフで突き放した感じがありながらも、確実に弾き手の感覚にダイレクトに訴求するものとなっています。

NECK 1pc. Hardrock Maple
FINGERBOARD Rosewood
BODY Alder
COLOR Sunburst (Lacquer)
PICKUPS Alleva-Coppolo Homemade
PREAMP Alleva-Coppolo Homemade

#681 KBP5-CO

現代の楽器に必須なバランスの良さがありながらも、その存在によって損なわれてしまいがちな要素がJimmyによってしっかりと盛り込まれている、やんちゃで暴れる、らしさ溢れる楽器です。

このスタイルの、中でも良い5弦の製作に関しては、新しい定義が必要となりますが、その難題に対して真っ向勝負で挑み、素晴らしい結果となっているのが、ある意味Ken Smithでもあるわけですが、見た目にもその要素を満たしている楽器は、決して多くはありません。

KBP5は、 確実にその両者の要件を満たしている希少な存在であり、Jimmy Coppoloという製作家が、行き当たりばったりではなく、優れた感覚と膨大な経験を元に、コンセプトを十二分に吟味し、明確な目標を持って楽器製作に臨んでいるという証拠であるとも言えるでしょう。

極上の弾き心地は、楽器を弾くという行為自体に、ひたすらのめり込ませてくれます。

NECK 1pc. Hardrock Maple
FINGERBOARD Rosewood
BODY Alder
COLOR Charcoal Frost Metalic / Gun Metal (Poly)
PICKUPS Alleva-Coppolo Homemade
PREAMP Alleva-Coppolo Homemade

#665 LM5-NT

美しいNatural Tint塗装が何とも言えない、雰囲気を醸し出しています。

誰もが良く知ってる70年代より聴くことのできる、鋭角でレンジの広い、パンチに満ちあふれたサウンドがあります。

分厚く力強いアタックは、指弾き、スラップなど奏法問わず健在であり、アンサンブルでも独自でありながらも、音楽的な立ち位置を常に弾き手に与えます。

見方によっては、あまり器用な感じではないのかもしれませんが、スペシャリストとしての存在感があり、楽器自体のクオリティの高さも相まって、逆にジャンルを選ばずに使うことができる、高い汎用性を感じます。

34″、1pc.の楽器とは思えない、強力なLow-Bのサウンドも特筆すべきものがあります。

NECK 1pc. Hardrock Maple
FINGERBOARD Maple
BODY Ash
COLOR Natural Tint (Poly)
PICKUPS Alleva-Coppolo Homemade
PREAMP Alleva-Coppolo Homemade

#663 LG5-SP

かつてLeo Fender氏と一緒に仕事をしていた塗装職人が手がけるAlleva-CoppoloのLacquer Finishは、Fender社でも再現することができないかもしれない、現存する唯一無二のものです。

SLEEK ELITEで扱わせていただいている楽器の中でも、Alleva-CoppoloのLAcquer Finishは、もっとも柔らかく傷もつきやすいもので、当時”車の塗装に使われてた”という話がにわかには信じがたいほどのものではありますが、それだけに非常に軽く響き、 Alleva-Coppoloという楽器にふさわしさを与えています。

Poly塗装の楽器よりも、独特の深みと温かみ、風合いがあり、いわゆる弾き手によって鳴りだすようになるまでの期間はLacquerの方が早いように感じますが、アンサンブルでのカット具合は、Polyの方が優れている側面もあり、この点に関しては、Ken Smith同様、完全に好みで選んでいただくと良いと思います。

若く、新進気鋭の優れた製作家とよばれるルシアーは世界中に何人もいますが、先達とのちょっとした違いに気づくには時間がかかるのが通例です。しかし、Jimmy Coppoloという製作家が、抜きんでた存在であるのは、素晴らしい師の存在と本人の不断の努力、そしてやはりNYという素晴らしい土壌と環境において、素晴らしい音楽家と楽器にたくさん触れてきたということはが大きいでしょう。

NECK 1pc. Hardrock Maple
FINGERBOARD Rosewood
BODY Alder
COLOR Shell Pink (Lacquer)
PICKUPS Alleva-Coppolo Homemade
PREAMP Alleva-Coppolo Homemade

#553 1600

2006年のNAMM、Aguilar社のブースにて展示されたものです。

シリアル#から、この楽器がJimmyが製作した17本目の楽器ということになりますが、実際にAllea-Coppoloの名をヘッドストックに冠し始めてから、試行錯誤の痕跡がみえるものの、非常に短期間の間に一流製作家の仲間入りを果たしていたことがわかります。

1pc.のGraphite Inlaid Barを持たないネックですが、強力な安定感を持ち、現存する良質の60年代の楽器のネックの持つ質感と、弦を弾いた際に生じる音の響き方が完全な形で投影されています。

美しいMapleと独自のフィニッシュなど、温故知新の傑作です。

NECK 1pc. Hardrock Maple
FINGERBOARD Madagascar Rosewood
BODY Quilted Maple Top & Alder Back
COLOR Custom Orange Burst Top & Harvest Gold Back (Lacquer)
PICKUPS Alleva-Coppolo Homemade
PREAMP Aguilar OBP-3

#634 LG5-BM

チューニングをしてるだけでもネックの状態は通常微細に変化するため、音程があるべき場所にセットされるまで、時間がかかることもあります。このLG5では、楽器として決定的に必要なことではありませんが、チューニングをしていて、一切のぶれがなく、音程が一瞬にしてばっちり決まり、それはうれしくもあり、原因を考えれば、凄さを感じる理由にもなります。

Alleva-Coppoloの楽器に共通する、強く逞しく、それでいながら過ぎた自己主張の無いアンサンブルのだれもが望む場所に収まる音色と、乾ききった板材に弦を張って、それを力の限りはじいたかのような、シンプルで明快な良さがあります。

Rosewood指板のゴリッとした特有の輪郭のあるトーンが、African Rosewoodによってより強調され、タッチの加減によるメリハリのつけやすさを増しています。

随所に、昔の楽器の雰囲気が盛り込まれており、このコンセプトを持つものとしては、他の追随を一切許さないクオリティを持っています。

Jimmy Coppoloの楽器の塗装は、それ自体の用途を考えれば決して最高のものとは言えませんが、弾く為の楽器としては間違いなく最良のものの一つです。

NECK 1pc. Hardrock Maple
FINGERBOARD African Rosewood
BODY Alder
COLOR Burgundy Mist (Lacquer)
PICKUPS Alleva-Coppolo Homemade
PREAMP Alleva-Coppolo Homemade

#661 LG5-LB

同時期に入荷したLake Placid BlueのLG5と指板違いの楽器です。

この楽器は、もう1本の方がIndian Rosewood指板であるのに対し、Madagascar Rosewoodを指板に用いており、似通ってはいるものの独特のアタックと、特にふくよかさでは、その違いを明確に感じます。

Madagascar Rosewood指板の方が、少しレイドバックしたアタックの後に来るピークに膨らみがあり、その両者のどちらも甲乙はつけがたく、プレイスタイルや好みでどちらがより良いか決まるものではないかと思います。

Alleva-Coppoloを取り扱わせていただいてからは、それほど長い時間が経過してわけではありませんが、細部が洗練されてきている印象はあります。ただ、Jimmyの作る楽器特有のダイナミクスは維持されており、常に原点はそこにあるという印象にも一切の変化はありません。

NECK 1pc. Hardrock Maple
FINGERBOARD Madagascar Rosewood
BODY Alder
COLOR Lake Placid Blue (Poly)
PICKUPS Alleva-Coppolo Homemade
PREAMP Alleva-Coppolo Homemade

#660 LG5-LB

豪放磊落な力強さと鯔背な感覚が、手放しがたい印象を与える楽器です。

Leo Fender氏が築き上げた最高の芸術である、Jazz Bassというフォーマットの良さを凝縮しながらも、外からの客観性と自由が、逸脱の無い超越で盛り込まれているのがAlleva-Coppoloであり、このLG5はその象徴でもあります。

拠点を西海岸に移してからは、全体的な丁寧さが増したように感じますが、原音の素晴らしさの息吹を持つという点については、十分な一貫性があります。

Alleva-Coppoloのネックは薄めではありますが、大変に安定しており、もちろん環境にもよると思いますが、SLEEK ELITEで扱わせていただいている楽器の中でも、間違いなく最高の部類に入ります。

レコーディングではもちろん、ライブや様々な場面で、信憑性のあるサウンドを提供し得る、裏切らない楽器です。

NECK 1pc. Hardrock Maple
FINGERBOARD Rosewood
BODY Alder
COLOR Lake Placid Blue (Poly)
PICKUPS Alleva-Coppolo Homemade
PREAMP Alleva-Coppolo Homemade