#292 LM5-PB

‘Beyond the Vintage’と評するに十分なトーンを持っている素晴らしい楽器です。

近年、Stevie WonderのベースプレイヤーであるNate Wattsや、Ethan Farmer等、世界で最も忙しいベースプレイヤー達がこぞって高い評価をし、エンドースメントビジネスとは無縁のAlleva-Coppoloを自ら購入しているわけですが、楽器を手に取ればその理由は容易に分かるでしょう。

投機目的もあり、高価になりすぎてしまったVintageの楽器の完全なDuplicateとしてだけでなく、それ以上に現代の音楽シーンにマッチした、それ以上の存在足り得る’温故知新’を体現する、数多くの楽器に触れて来た私も十分に唸らさせられるトーンとフィールを兼ね備えています。

“材の良さ”の重要性は、Ken Smith等の素晴らしい楽器を通じて十分すぎるほど理解していますが、このAlleva-Coppoloもその点には異常とも思えるようなこだわりがあり、切り出されてから30年や40年経過した材の使用は、現在、店頭に並ぶ数多くの楽器の将来と比較した時に、差がつく大きな要因となるでしょう。New Yorkという土地で、そのような良質の材の確保には相当な労力を要するでしょうが、譲れないポイントであると、Jimmy Coppoloは語っています。

Jazz Bass Styleを採用している楽器の中には、両方のピックアップをミックスすると、音ヌケが悪くなるものもあり、その場合はブリッジピックアップ側にバランサーを傾ける事で解消すると思いますが、楽器によってはブリッジピックアップのパワー不足ゆえか、貧相なサウンドになってしまうことがあります。しかし、Alleva-Coppoloは、センターでもクリアーな質感を十分に持っており、高域が不足しているのも関わらず、音がしっかりと前に飛んでいく という良いVintage楽器の真骨頂がそのまま味わえる数少ない楽器です。

軽量な楽器ですが、それが良い意味で全く音に載っていない、突き刺さるようなLow-Bと薄めのネックによる抜群のプレイアビリティを誇る、本当に素晴らしい楽器です。

NECK 1pc. Hardrock Maple
FINGERBOARD African Rosewood
BODY Ash
COLOR Piano Black (Poly)
PICKUPS Alleva-Coppolo Homemade
PREAMP Alleva-Coppolo Homemade

#304 LM5-OW

強烈にまっすぐに突き進んで行くトーンは迷いの無い、大変にいさぎの良いものです。

AshとMapleの組み合わせ特有の、タイトで明るい音色を突き詰めたものが、この楽器には多分に備わっており、また、4弦の感覚をもったものが少なくなるということで、5弦に抵抗のある方も納得されるようなバランスを持っています。

Low-Bは、良い意味で、それこそ36″の楽器が持っているような潰れてしまう事のない明瞭さがあり、楽器全体としては34″ Scale、Bolt-on特有の切れ味が良く、暴れる質感を備えています。

音色はクリアーでこれ以上無くヌケの良いものを基調としていますので、演奏者の粗はある意味でやすいでしょうから、手練のプレイヤー向けの楽器かもしれませんが、それゆえに手放せない1本となる可能性は非常に高いと言えますし、真の意味での実力を養いたいプレイヤーにとっては、Ken Smithがそうであるように、これほど最適な楽器は他には無いでしょう。

NECK 1pc. Hardrock Maple
FINGERBOARD Maple
BODY Ash
COLOR Aged Olympic White (Poly)
PICKUPS Alleva-Coppolo Homemade
PREAMP Alleva-Coppolo Homemade

#272 LM5-TO

初入荷ながら、楽器として大変実用的で、NYを活動拠点にする名うてのミュージシャンのフィードバックが活かされている、即現場で使える楽器です。

このAlleva-Coppolo(アレバ・コッポロ)の何よりも素晴らしいところは、優れた道具として必要な要素以外の全てのものを極限まで削ぎ落としているということです。

私自身90年代前半に製作されたニューヨークの楽器を5、6年メイン楽器として使用していた時期があり、その楽器の良さの理由を熟知していますが、その頃の感覚が如実によみがえってきましたし、フェンダージャズベースの良さを理解している今では、さらに近い感覚を持っていると言え、ある意味決定打と言える1本です。

一見、日本製の楽器に見られるような緻密さは無いように思えましたが、実際は相当に凝った作りになっており、実際に手に取り、音を出してみると、驚きを通り越して驚愕の楽器と評さざるを得ない、私の楽器製作における重要性の認識をある部分で根底から覆させられる存在です。

この楽器を扱わせていただくきっかけになったのは、現在Jamiroquaiで活躍するPaul Turner氏の紹介でしたが、Vintage楽器に精通するPaulを唸らせ、実際にステージで何度も使用しているだけのことはある、と感服させられるもので、SLEEK ELITEのラインナップに加えさせていただけて本当に良かったと感じています。

ナットを見ると、それぞれの製作家がどういうコンセプトでその楽器を製作しているかがある程度推測できるのですが、このLM5は、最近の楽器には珍しくわりと高めのセットアップが施されています。弦高はやや高めで弾いてほしい、というJimmy Coppoloの主張が伺えますが、にもかかわらず、ローアクションの楽器同様の弾きやすさを誇り、結果として、弦高の高い楽器特有の生音の大きさに起因するダイナミクスと、弾きやすさが両立されているという絶妙なところをついている楽器となっています。

これからの入荷も楽しみですし、ハンドメイドならではの人間くさい甘さが心地よく感じられる楽器です。

NECK 1pc. Hardrock Maple
FINGERBOARD Maple
BODY Ash
COLOR ’59 Burst (Poly)
PICKUPS Alleva-Coppolo Homemade
PREAMP Alleva-Coppolo Homemade

#315 LG5-ES

見た目からは想像できないかもしれませんが、オーソドックスでありながらも、究極的に研ぎすまされた”極上のトーン”を持つ楽器です。

良質のAlder材ならではの気持ちの良い粘り方、それでいて弾き手の意思を程よく誇示する太い中域、アンサンブルのボトムを十分な雰囲気で満たしながらも、明瞭な音程を提示すること等、世界中の音楽に貢献している、数多く存在するエレクトリックベースの中でも”こうであったら良いのに”、もしくは”こうであって欲しい”と思われる要素のほとんどを音楽的に備えている様は、筆舌に尽くし難いものがあります。

絶妙なセンスによってアレンジされたテイストは欠かざるべき本質に満ちあふれており、それはまるで隔世遺伝に例えられるような、違ったアプローチを持ちながらも、寸分違わぬ中身を持っていると感じさせてくれるものです。

新しい楽器は、環境に変化に対応するため、当然再生領域の拡大を指向するものが多く、それは決して謝ったアプローチではありません。しかし、そうであっても、本当に必要とされるものは、”良い音”というフィルターを通して考えた上では、今も昔も変わっておらず、それについては、決して誤解してはならない決定的な部分と考えられます。

塗装方法は、周知のように、楽器製作の上で非常に重要な要素でありますが、真に良質な材と練り込まれたコンセプトに即した金属パーツの採用の上では、あくまで個性の一要素にしか成り得ないという事を良い意味で示しています。

エレクトロニクスに関しては、歴代最良と思われるものを搭載しておりますが、そうでありながらも、それに頼らない内面の強さを備えています。

Alleva-Coppoloは、市場にとっての新顔ではあることは事実ですが、外見ではなく、本当に大切なのは何であるかということを見透かす事により、奇跡と呼んでも過言ではない、その何倍もの経験を経た製作家の作り出す楽器に比肩し得るプロフェッショナリズムを体現し得る希少な楽器なのではないかと思います。

NECK 1pc. Hardrock Maple
FINGERBOARD African Rosewood
BODY Alder
COLOR Purple Sparkle (Poly)
PICKUPS Alleva-Coppolo Homemade
PREAMP Alleva-Coppolo Homemade

#298 LG5-SL

‘Out of This World’、この楽器を受け取ってすぐにJimmyにメールをした際に書いた一言です。

数多くの楽器を見て、実際に触って来た中で、この一見普通の楽器であるAlleva-Coppoloは、ある意味衝撃的な存在であり、また新しく、より深い世界を垣間見せてくれるものです。

実際にスタジオやライブで使用してみた感想ですが、高域は殆ど存在していないにも関わらずしっかりと抜けてくれる、Vintage楽器のような質感を持ちながら、それでいてKen Smithのように、自身の耳にはもちろん、共演者や聴き手にも確実にその音価を届けることのできるという、得難い特性に満ちあふれているものです。

製作者のJimmyと何度も話う中で、彼の楽器製作に対する造詣の深さは、歴史ある製作家のそれに一歩もひけをとらず、その秘訣を楽器に多分に盛り込むノウハウを持っているのではないかと感じましたが、それは彼自身の生み出した”解答”に触れる事で確信となりました。

良質の材を使う、ということは良い楽器製作において大変に重要なことですが、それ以外の製法の部分において、Jimmyは大変な工夫をこらしており、それがこの一見普通の楽器であるAlleva-Coppoloを特別すぎる楽器としているのだと思います。

でき上がったばかりの楽器ではありますが、ネックの質感は、最近出会った66年のそれと早くも同じ類いのものとなっています。また、季節が良い、のかもしれませんが、微動だにしないネックにも随分助けられているように感じます。

Alleva-Coppoloでは、だいたい35年から40年ほど自然乾燥を施された材を使用しているようですが、良い楽器を作る上で不可欠な要素であり、それがもっとも大切なことである事を改めて強く認識しました。

NECK 1pc. Hardrock Maple
FINGERBOARD African Rosewood
BODY Alder
COLOR Sonic Blue (Lacquer)
PICKUPS Alleva-Coppolo Homemade
PREAMP Alleva-Coppolo Homemade

#273 LM5L-TO


LM5のレフティ仕様です。

ヴィンテージの楽器の良いところはたくさんありますが、その一つに高域が無いものの、アンサンブルでしっかりとした抜けの良さがあり、かつアンサンブルの程良いところに納まるというものがあり、これは世界中のメーカーが苦心に苦心を重ね目指しているところだと思います。その中で、このAlleva-Coppoloは、もちろん困難があったと思いますが、そういう他のメーカーの苦労を尻目に、皆がやりたい事を軽く現実のものとしてしまっている楽器を製作しています。

実物を手にとるまでは、Celinderのような洗練されたデザインでは無いように感じましたが、弾いていると、随所に見られるハンドメイド特有の質感とあいまってそれらが可愛く見えてくる不思議な楽器であり、かつ肝心な音の良さは、誰も文句のつけようの無い、大きな柱のような力強いものとなっています。

一見、日本製の楽器に見られるような緻密さは無いように思えましたが、実際は相当に凝った作りになっており、実際に手に取り、音を出してみると、驚きを通り越して驚愕の楽器と言わざるを得ない、私の楽器製作における重要性の認識をある部分で根底から覆させられる存在です。

良い楽器を製作する上で考えるべき事は無限にあると思いますが、”音の良さ”、ただこの一点を中心に据えて楽器製作を行うとどうなるか、という実験の成功例がこのAlleva-Coppoloに他ならず、製作者のJimmy Coppoloがひたむきな努力家であり、良質の楽器に対して抜群の嗅覚を誇っていることが楽器を通して伝わってきます。

NECK 1pc. Hardrock Maple
FINGERBOARD Maple
BODY Ash
COLOR ’59 Burst (Poly)
PICKUPS Alleva-Coppolo Homemade
PREAMP Alleva-Coppolo Homemade