#298 LG5-SL

‘Out of This World’、この楽器を受け取ってすぐにJimmyにメールをした際に書いた一言です。

数多くの楽器を見て、実際に触って来た中で、この一見普通の楽器であるAlleva-Coppoloは、ある意味衝撃的な存在であり、また新しく、より深い世界を垣間見せてくれるものです。

実際にスタジオやライブで使用してみた感想ですが、高域は殆ど存在していないにも関わらずしっかりと抜けてくれる、Vintage楽器のような質感を持ちながら、それでいてKen Smithのように、自身の耳にはもちろん、共演者や聴き手にも確実にその音価を届けることのできるという、得難い特性に満ちあふれているものです。

製作者のJimmyと何度も話う中で、彼の楽器製作に対する造詣の深さは、歴史ある製作家のそれに一歩もひけをとらず、その秘訣を楽器に多分に盛り込むノウハウを持っているのではないかと感じましたが、それは彼自身の生み出した”解答”に触れる事で確信となりました。

良質の材を使う、ということは良い楽器製作において大変に重要なことですが、それ以外の製法の部分において、Jimmyは大変な工夫をこらしており、それがこの一見普通の楽器であるAlleva-Coppoloを特別すぎる楽器としているのだと思います。

でき上がったばかりの楽器ではありますが、ネックの質感は、最近出会った66年のそれと早くも同じ類いのものとなっています。また、季節が良い、のかもしれませんが、微動だにしないネックにも随分助けられているように感じます。

Alleva-Coppoloでは、だいたい35年から40年ほど自然乾燥を施された材を使用しているようですが、良い楽器を作る上で不可欠な要素であり、それがもっとも大切なことである事を改めて強く認識しました。

NECK 1pc. Hardrock Maple
FINGERBOARD African Rosewood
BODY Alder
COLOR Sonic Blue (Lacquer)
PICKUPS Alleva-Coppolo Homemade
PREAMP Alleva-Coppolo Homemade