#594 SJJ5-SB

Super J初のPassive Versionです。

Dingwallも、Ken SmithやF Bass等、常にベストを尽くしてはいるものの、現状ににとどまらず、常により良い楽器製作を模索しているメーカーですが、ピックアップが変更された後に、私が感じていた、Active Circuitがなくとも十分すぎる魅力を持った楽器になっているのではないかという想いを確信へと変えてくれました。

もちろん、だからこそ逆にActive Circuitを積むということに意味や必然性を見いだす事もできるのです。

Alderは、相対的に多弦楽器に向きにくい材の1つではありますが、Dingwallは、その点で、F BassにとってAshがそうであるように、この材を使用して十分な楽器を製作できることを証明していますし、これもFanned-Fret Systemの恩恵の1つと言えるのかもしれません。

Sheldonの手がける作品にとっては当たり前のことなのですが、やはり新しく届くたびに、毎回驚かさせられてしまう強力なLow-B弦とバランスの良さは、世界中に数多く存在している5弦ベースと言う楽器の中でも間違いなく抜きん出たものとなっています。

個性があるからこそ支持され、受け入れられているハイエンド楽器は、弾き手を選ぶ場合もありますが、このDingwallのSuper Jは、逆にかなり幅広いプレイスタイルの弾き手にとって良い結果をもたらす、ありそうであまりない楽器ではないかと思いますし、やはりその根源には、この完成された素晴らしいシステムの存在が間違いなくあります。

4.0Kgという軽さながら、その影響を音に全く感じさせない、ベースらしいベースです。

NECK 3pc. Maple w/ Walnut Rainforcement & 5pc. Maple@ Head Stock
FINGERBOARD Morado
BODY Alder
COLOR Sunburst
PICKUPS Dingwall Original
PREAMP Passive
Hardware Dingwall Original w/ 19mm String Spacing

#406 SJJ4-OW

楽器自体は軽量で、ボディバランスの良さもあいまって、抜群の弾き心地を誇っており、さらに重たいボディ材を使用した楽器でないと出ない、ハリのある絶妙なトーンをFanned-Fret Systemの導入によって獲得している楽器です。

現実問題として、重たい楽器をスタジオまで担いで持って行くのは、’音’を考えれば、背に腹は変えられないられない事も多いと思いますが、その両方で妥協しなくても良い楽器と言えるでしょう。

粘りのある充実した甘みのあるミッドレンジと同時に、経年変化によって出力の落ちたピックアップが頑張って出すようなトーンに滑らかさを加えたようなキャラクターが特徴的です。

暴れるトーンを暴れさせるだけでなく、締めるべきところで手綱がきっちりとしまっていることは、この楽器を掛け値や一切の予備知識無しで評価できる大きな理由となると思います。

古い楽器であれば苦労するような数々ポイントが全て音楽的に整理・改善されています。

NECK 3pc. Maple & 5pc. Maple@ Head Stock
FINGERBOARD Morado
BODY Alder
COLOR Olympic White (Matching Headstock)
PICKUPS Dingwall Original
PREAMP Aguilar OBP-1 with Active Boost / Passive Cut
Hardware Dingwall Original w/ 19mm String Spacing

#510 SPJ4-PB

洗練されたルックスや、精巧な作り(Fanned-Fret Systemを採用しているのですから当たり前ですが)、丁寧な仕上げ等、サウンドは言うまでもなく、持った瞬間に十分すぎるほど所有感を与えてくれる楽器です。

どのポジションでどの弦を弾いてもバランスの良い楽器というものはもちろん存在していますが、それらがどんなに頑張っても追いつけない領域にいる、追随を許さない素晴らしさを持っているのがFanned-Fretであり、Dingwallはその成功例の最たるものです。

古い楽器を弾いているような気持ちの良さが多分にあり、強いタッチでも、弱いタッチでも相応に良さをPassiveの状態で持っており、それは、Active Circuitを完全に保険としてしまえるものです。

作りの良さは、楽器の本質に影響しない事もありますが、それはSheldon Dingwallのこだわりとして、全てに活かされており、文句無しの、完璧な楽器の世界を垣間見せる一因となっています。

中途半端な楽器と目されることのあるPJですが、それは、指弾きのレスポンスとフィール、力強くきらびやかなスラップ、エッジのある気持ちの良いピック弾きのサウンドなど、良いところを挙げたらキリの無いこのSuper Jによって全否定されることとなります。

NECK 3pc. Maple & 5pc. Maple@ Head Stock
FINGERBOARD Maple
BODY Alder
COLOR Piano Black
PICKUPS Dingwall Original
PREAMP Aguilar OBP-1 with Active Boost / Passive Cut
Hardware Dingwall Original w/ 19mm String Spacing

#671 SJJ4-SB

製作されてから何十年も経過した楽器のような、強力な響き方を持ち、アンプを介して尚、生々しくリアリティと信憑性のあるサウンドがあります。

指板の違いは、Dingwallにとっては音色に大きな差異をもたらしますが、それだけに、指板のMaple材の持つ良さを感じることができ、その特徴が楽器全体を良い方向に導いているようです。

一般的に用いられる、AlderやAshという材料の特性から、軽いものより重たいものの方が良い音がすると考えられることも少なくないようですが、Sheldon Dingwallにとっての良い楽器製作の目標の一つは、軽量でありながら良質でもあることであり(長時間のステージになると、楽器の軽さは、安定したパフォーマンスとプロフェッショナルなクオリティの供給にとって、無視できないものになるでしょう)、それはFanned Fret Systemと、行き届きすぎているとも言える弾き手への配慮によって達成されています。

生鳴りの良さに驚かさせられ、アンプを通せば病み付きになるトーンと、絶妙なバランスがある楽器です。

NECK 3pc. Maple & 5pc. Maple@ Head Stock
FINGERBOARD Maple
BODY Alder
COLOR Sunburst
PICKUPS Dingwall Original
PREAMP Glockenklang 3B
Hardware Dingwall Original w/ 19mm String Spacing

#673 SPJ4-SB

PでもJでもなく、良く言えば何でもこなせ、悪く言えば、どちらも中途半端なスペシャリストにもなり得ない存在として敬遠されがちなPJ Layoutの楽器ですが、数多くの楽器全体の中で最も高い完成度を誇っている一つと断言できるのが、このDingwallのSuper PJです。

その恩恵を特に右手に顕著に感じる、相変わらずのバランスの良さが際立っている一方、コンプレッサーによる不自然さや、ダイナミクスの欠如などとは無縁の、一見相反する要素が音楽的に融合されています。

以前のものと比較し、部分的なマイナーチェンジが、ボディ形状やネックなどに見られますが、他の製作家からも一目置かれている、既に積み上げられた高い評価という現状にとどまらず、常に上を目指そうという姿勢を持って楽器製作を行っているからであり、また、このスタイルの楽器を修正・向上させるには、相当の勇気と決断が必要とされるのですが、Sheldon Dingwallが、そういう困難に立ち向かうことに一切に躊躇を感じていないのは、確固たる自信に満ちあふれているからでしょう。

それゆえ多くのユーザーを惹き付けるのです。

DingwallのSuper Jは、数多く存在する、同一のフォーマットに沿って製作された楽器の中でも、たどり着いた究極の回答の一つであり、このSuper PJに至っては、ModernとVintageを軽々と往復させてくれるだけの潔い力に溢れています。

NECK 3pc. Maple & 5pc. Maple@ Head Stock
FINGERBOARD Morado
BODY Alder
COLOR Sunburst
PICKUPS Dingwall Original
PREAMP Glockenklang
Hardware Dingwall Original w/ 19mm String Spacing

#838 LSS5-CAR

歴戦の強者、ポピュラー音楽の礎を築いてきたといっても全く過言ではないLee Sklar氏のSignature Modelです。

Sheldon Dingwallが、Leeとの長く、深い結びつきの中から得たフィードバックに対して、出来うる限りの全てをやり尽くした楽器であり、お互いを信頼し、それこそ髪の毛1本単位でのディスカッションを数限りなく行ってきたからこそ導きだされた解答であることを感じます。

丁寧な楽器製作という点においては、日本のそれは、世界でも頂点に位置し続けていることに対して、疑いの余地は一切ありませんが、その地位を脅かすメーカーもいくつかあり、Dingwallもその中の一つです。

多弦楽器を弾く理由は様々ですが、特に5弦ベースにおいては、より低い音域をカバーするべく用いられているのはわりと一般的なものではないかと思います。

DingwallのB弦に関しては、間違いなく今までのDingwallを弾いたことが無い方であれば、間違いなく体験したことが無いものであり、それ以外の弦やポジションに関しても、特有の澱みの無さは驚嘆に値するものでしょう。

極端なバランスの良さは、機械的な冷淡さや面白さの欠如に繋がってしまうこともあり、それこそシンセベースや、打込みによる代用で済ましてしまった方が良いのではないかという論拠になり得るかもしれませんが、Dingwallの持つそれは、やはり人間の手によって奏でられる楽器でなくてはならない理由を、逆に強く感じさせるものとなっています。

Sheldon Dingwallも、他の先達同様、楽器の先に音楽を見据えることのできる、機能美とデザインを両立させることのできる数少ない、類い稀な製作家であることは間違いありません。

NECK 3pc. Maple & 5pc. Maple@ Head Stock
FINGERBOARD Wenge
BODY Alder / Northen Ash (Dual Density)
COLOR Candy Apple Red
PICKUPS Dingwall Original
PREAMP Lee Sklar Siganture

#837 LSS5-BLB

無数の素晴らしい作品にその足跡を残し、歴史を作ってきたアーティスト達に全幅の信頼を寄せられ続けているLee Sklar氏のSiganture Modelです。

Dingwallは、ベースというパートの本来のあるべき役割を果たす為に製作されていることの良くわかる楽器が多いのですが、それ以上にこのLee Sklar Signatureは、歴戦のプレイヤーでなければ語り得ないストーリーに溢れており、まさに長期に渡るコラボレーションの結晶そのものであると言えましょう。

逆説的であるように感じられるかもしれませんが、G弦で34″、Low-B弦で37″という、一般的ではないFanned Fret Systemというコンセプトを用いているDingwallの楽器が、普通の楽器では必ず存在する何らかの不満の一切を取り払ってしまい、あらゆる束縛からの解放を弾き手に齎すのは、Lee Sklarという類い稀なる逸材の存在が、Sheldonにとって非常に大きく、その関係が本物であるからこそ実現できたのではないでしょうか。

通常のフレットシステムで得られる最大限のバランスの良さを軽々と超えてしまうFanned Fretですが、例えば、一般的には、Active EQのLowをブーストすることで、音量もあがったように感じる一方、Dingwallにおいては、低域が増せばより音が引き締まり、高域を増幅させることで、より音が太くなるように聴こえるというのも、他の楽器では得難い、感覚的な乖離の無い、正しさをも恩恵としてもたらされる要因にもなっています。

NECK 3pc. Maple & 5pc. Maple@ Head Stock
FINGERBOARD Wenge
BODY Alder / Northen Ash (Dual Density)
COLOR Candy Blueberry
PICKUPS Dingwall Original
PREAMP Lee Sklar Siganture

#842 SJJ5-NT

届くのを楽しみにしているのはいつも変わりませんが、特にその期待が高く、予想を遥かに超える素晴らしさを実際に持っていたのがこのAshのSuper J5です。

以前Sheldon Dingwallから、Super J4しか無かった頃に、Ash BodyのOptionの中止を相談された際にSuper J5が出来たら必ず正解だと思う時が来ると答えましたが、その予想はやはり間違いでは有りませんでした。

Ashという材は、比較的その重量が音色に与える影響の大きく、重たい楽器の方が良いという理由を示す場合に於いては好例になりうるものですが、DingwallにおいてはFanned Fretにより、重量の軽減と、充実した中低域という良いベースに不可欠な要素を文句無しに両立させることに成功しています。

その為、5Kgや6KgのAsh Bodyを持つ楽器そのものでは無いにしても、それに比して遜色の無いサウンドキャラクターを持ち、長時間の演奏でも演奏者にストレスを与えることの無い、最良のプレイアビリティをこのSuper J5は完璧な形で並立させており、1970年代後半の楽器のサウンドを持ちながら、軽量な楽器を探しているかたには間違いなくベストな1本です。

良い材特有の柔らかい弾き心地があり、Jazz Bass Styleの楽器のLow-Bが今ひとつという時代を完全に過去のものにしている楽器です。

NECK 5pc. Maple
FINGERBOARD Maple
BODY Ash
COLOR Natural
PICKUPS Dingwall Original
PREAMP Glockenklang
Hardware Dingwall Original w/ 19mm String Spacing

#844 SJJ5-OW

最良の材料を用いることは、良い楽器製作にとって必須であり、最低限の条件ですが、このSuper J5は、BodyのAlderをはじめ、随所に素材の素晴らしさを感じます。

MapleとAlderは、MapleとAsh、RosewoodとAlderという組み合わせと比較し、よりプリミティブでありながら、一方でトーンに温かみを多分に感じさせる、ひと味違った素晴らしさがあります。

Olympic WhiteとBlack Block Inlayは珍しい組み合わせですが、Dingwallの持つ世界最高の端正な仕上げや、完璧なコンストラクションとデザインによって、十分にありえる美しさを与えています。

弦高が低ければ弾き易いのは当たり前ですが、ベースという楽器である以上、自己満足としての良い音色に終始してしまっていれば、何の意味もありません。また、音楽の種類にもよりますが、一般的に汎用性の高いトーンには、弦高とリリーフが相応に必要になりますが、そのバランスに整合性を欠けば、弾き手をインスパイアすることは無く、ただストレスを与えるのみになってしまいます。

Dingwallの凄さは、Fanned Fretだけに頼ること無く、弦楽器の基本的な要素を完全に理解した上ではじめて、その画期的なシステムを導入していることによって生み出されています。

NECK 5pc. Maple
FINGERBOARD Maple
BODY Alder
COLOR Olympic White
PICKUPS Dingwall Original
PREAMP Glockenklang
Hardware Dingwall Original w/ 19mm String Spacing

#841 SJJ5-FR

現在ではスタンダードカラーになりましたが、こちら側のリクエストで製作されたDingwall初のFiesta RedのSuper J5です。

初めて手にしたとは思えないほど、しっくり来る楽器であり、トーンは、重厚かつ偏りの無いバランスの良いもので、ロータリー式のピックアップセレクターによって、様々なプレイスタイルへのきわめて的確な対処を可能にしています。

サウンドキャラクターは、Modernというよりも、色によるプラシーボかもしれませんが、温故知新と言える懐かしさをも感じさせるものとなっており、Bridge Pickupは、歯切れの良さと力強さ、Neck Pickupは鯔背でオールドスクールの楽曲にマッチするテイストを持ち、それぞれの良さが、加算的ではなく、乗数的に増していきます。

Dingwallの楽器を語る上で重要なキーワードはいくつかありますが、”信憑性”はその大きな部分を占めています。

音楽を演奏するにあたって、楽器上で生じた現象をアンプやPAを通して尚、正確に伝えるには様々な阻害要因があり、通常ではある一定の妥協を強いられてしまうこともあります。

しかし、それは間違いなく望むべきものでは無く、真摯に音楽に望んでいる弾き手であれば、だれもが解決を試みようとし続けていますが、Dingwallはその格闘に於ける強力な武器になることは間違いありません。

NECK 5pc. Maple
FINGERBOARD Maple
BODY Alder
COLOR Fiesta Red
PICKUPS Dingwall Original
PREAMP Glockenklang
Hardware Dingwall Original w/ 19mm String Spacing