#840 SJJ4-NT

Ash Bodyならではの、荒々しさのあるドライで力強いサウンドが特徴です。

弦高と弾き易さの関連ですが、一時期は、低いもの程良いという風潮もありました。しかし、近年では、低くて弾き易いのは当たりまえである為、弦高が高くても弾き易い楽器こそが、実は最良であるという風潮があり、これを実現しうるには、まず第一義的に、弦楽器と弦の相関関係に対する正しい解釈が必要とされます。

Dingwall自体は低い弦高を許容し得る、幅広いプレイスタイルへの対応を可能にしている楽器ではあるものの、高い弦高における適切なプレイアビリティの創出を容易にする一つの手段がFanned Fret Systemですが、Sheldonは、その両者の融合を行い、より有効なレベルにまで引き上げています。

その他の、近年の流行としてFinger Rampの存在が挙げられますが、それによって引き起こされる楽器上での状況の検証はやはり不可欠であり、それ無しには、弊害も非常に大きいように感じます。

対してFannde Fret Systemは、弾き手によって生み出される現象に信憑性を与え、またニュアンスの違いを正確にアンプを通して再生することができ、きっちり鳴るべき箇所は余すこと無く響かせます。つまり、新しく登場してきた”弾き手自身が上手くなったと感じさせてくれる”2つのコンセプトではありますが、Fanned Fret Systemは、より自然な形で弾き手を導くことのできるコンセプトであると言えます。

Pickup Selectorの存在は秀逸であり、ParallelではAshのレンジの広さを、Seriesでは独特の中低域の力強さを堪能できる、ギグバッグから出した時には共演者には驚かれるものの、演奏中には必要時以外には振り向かれることの無い素晴らしい楽器です。

NECK 3pc. Maple & 5pc. Maple@ Head Stock
FINGERBOARD Maple
BODY Ash
COLOR Natural
PICKUPS Dingwall Original
PREAMP Glockenklang
Hardware Dingwall Original w/ 19mm String Spacing

#855 LSS5-CAT

真剣に音楽に取り組んでいるベースプレイヤーのもつ全ての不満を解消し得る強力な楽器です。

既存のどの楽器も到達し得なかったバランス感覚を備えていますが、これはスケールというある種弦楽器の根本的な要素にリスクを恐れずに踏み込み、大変な苦労と膨大な試行錯誤をもって成功に導いたSheldon Dingwallの大きな功績だと言えます。

Dingwallは、この点において他の、歴史ある文字通りのハイエンド楽器と方向性は異なるものの、同じ次元、もしくはそれ以上のレベルで勝負できる楽器を世に送り出しており、その安定感故の独自性を打ち出すことに成功しています。

つまり人間、基礎ができていれば、応用により多様性を生み出すことができ、その結果出来上がったものも、付け焼き刃ではなく、多くを感服させ得る力強い佇まいや、哲学を付与させることが出来るわけですが、それと同じことがDingwallの楽器にも見て取ることができます。

Pickupは2つありますが、実質1 PUの楽器であり、Lee Sklar Signature、およびZ2は、Sheldon Dingwallの考える、このスタイルに対してのあるべき姿の回答を明確に示しており、あまりに強力な独自性が多様性を内包するという結果になっています。

NECK 3pc. Maple & 5pc. Maple@ Head Stock
FINGERBOARD Wenge
BODY Alder / Northern Ash (Dual Density)
COLOR Candy Tangerine
PICKUPS Dingwall Original
PREAMP Lee Sklar Siganture

#839 SJJ5-OW

その楽器の持つ本質の素晴らしさを一層際立たせる美しい光沢のあるOlympic WhiteのFinishと、Pearl Block Inlayの組み合わせが、洗練された印象を与えます。

Maple指板のものをModernと評すれば、Morado指板のこのSuper J5は、Vintageのテイストであると称せるテイストを基調としており、Sheldonのセンスと蓄積された経験とノウハウによって、独自ではあるものの奇抜であることに堕していない、実践的に安心して使える楽器になっています。

Fanned Fretの特徴として、見た目のままではありますが、異なったスケールによって生じるメリットの全てを内包することを可能にしていますが、Dingwallが現在の地位を築くにいたったのには、そのラディカルなコンセプトをより洗練された、正当な有るべき方向に導くことができたからでしょう。

パンチのある太いG弦をそのまま拡大解釈したかのようなLow-B弦の明瞭さは、やはりこのスタイルの楽器でも間違いなく群をぬいています。

究極的な誤差の少なさがありはじめて、その素晴らしさを堪能できるこのFanned Fret Systemですが、精度が高すぎることによって、もちろんそれ自体は決して悪いことではありませんが、完全なる道具へと変質してしまい、弾き手の楽しみを奪ってしまうと言われることもあります。

しかし、Dingwallは”道具と楽器”の論争に対して、終止符や結論を導く実例であると言えるでしょうし、そのバランスが本来どうあるべきかということを的確に示しています。

NECK 5pc. Maple
FINGERBOARD Morado
BODY Alder
COLOR Olympic White
PICKUPS Dingwall Original
Hardware Dingwall Original w/ 19mm String Spacing

#843 SJJ5-PB

トーンに関しては言うまでもなく、ボディバランスなど、そのいずれに関しても、あるべき場所に収まり、それでいながらこじんまりとしてしまわない、道具としても、楽器としても非常に高い完成度を誇る楽器です。

楽器の重量と音の相関関係の感じ方には個人差がありますが、AshやAlderといったポピュラーな材においては、その関連性を全く排除してしまうことはできず、多くの弾き手が、可搬性や長時間の演奏に於いて生じるストレスなどから妥協を迫られることは少なくありません。

しかし、Dingwallは、Fanned Fretというコンセプトによって、ある種の行き着いた帰結を提示することに成功しています。

アタックに重みのある、荒々しくリアリティのあるトーンを基調としており、そこにMapleとAshによって生じるものとは違った粘りのあるブライトさと、中域のピークがあり、それがこの楽器の個性になっています。

NECK 5pc. Maple
FINGERBOARD Maple
BODY Alder
COLOR Piano Black
PICKUPS Dingwall Original
PREAMP Glockenklang
Hardware Dingwall Original w/ 19mm String Spacing

#854 Z35-TGL

遠回りしなくて済む。あらゆる問題から解放される。神経質なまでの、美しさと丁寧さを持ち合わせた楽器であり、道具として高みを極めると、芸術性をともなった楽器ともなり得ることを証明しているのがDingwallです。

Z3はLSS5ではないが、豊富すぎる経験を持つ、類い稀なる存在であるLee Sklarのフィードバックが活かされており、3つのピックアップの組み合わせや単独での使用に際して、どのポジションでも音楽的かつ効果的にアンサンブルに貢献する音色をもっています。

Digwallを使ってみると他の楽器を弾けなくなるのではなく、弾きたくなくなるのですが、それはファンドフレットによる大きすぎるメリットに頼り切ること無く、楽器としての高みをSheldonが目指し続けて来た結果であると言えましょう。

バランスが良いとか、音色が美しいなどで、善し悪しを論じることに意味すら感じさせない楽器です。

NECK 3pc. Walnut & 5pc. Walnut@ Head Stock
FINGERBOARD Wenge
BODY Alder / Northern Ash (Dual Density)
COLOR Diagonal Candy Tangerine & Lemon
PICKUPS Dingwall Original
PREAMP Glockenklang 3B with Mid Frequency Switch & Series/Parallel Switches

#856 LSS5-BLB

現場においては、アンプやPAなどの再生環境はもちろん、周囲のプレイヤー達がどのように音を聴き、またそれに反応するかを考えた音作りが一般的には必要になります。

しかし、Dingwallは、そういう本来は不必要であるべき要素に対しても労力を割くこと無く、あるべき一点に向かって邁進させてくれる楽器を製作しており、このLee Sklar Signature Modelも例外ではありません。

Sheldonとのやり取りは、非常にスムースですが、時折時間がかかることがあります。しかし、そういう時は決まって、熟慮に熟慮を重ねて、納得できる回答が届きます。

この姿勢は、Dingwallの工房や、楽器製作の哲学にも行き渡っており、安易にアーティストモデルを送り出してしまうメーカーが多い中、1994年に出会ってから、実に16年もの歳月を費やしてから初めて、Lee SklarのSignature Modelとして発表したのも、Dingwallらしいと言えます。

このLSS5を弾き、また実際にアンサンブルにおいて使ってみればわかりますが、Leeが持つ独特の絶妙な立ち位置を、存在するグルーブに違和感無く盛り込むことがでるだけでなく、驚くほど音楽的勝つ円滑に、アンサンブルにおける主導権を握ることができます。

本来であれば、何年、もしくは何十年もかけてはじめて到達できるポイントに一瞬にしてたどり着けてしまうことに、戸惑いを覚えるかもしれません。

LSS5のベースになっているモデルはZ2であり、Sheldon Dingwallなりの解釈をもった1Pickupの楽器という位置づけになっています。

このLSS5も、Super J同様セレクターによって様々な音色を作り出すことができますが、存在する複数のモードに対する役割を明瞭に示すことの出来ないメーカーが多い中で、ここまできちんとそれぞれを併存させている楽器はそれほど多くはないと思います。

NECK 3pc. Maple & 5pc. Maple@ Head Stock
FINGERBOARD Wenge
BODY Alder / Northen Ash (Dual Density)
COLOR Candy Blueberry
PICKUPS Dingwall Original
PREAMP Lee Sklar Siganture

#857 Z3 5-LA/BJB

“究極”という語彙は、すでに聞き慣れた表現ではありますが、未だに古さを感じさせないのは、依然としてそれが存在しているからであり、特にこのZ3においては、そこに、一切の疑い無しに信憑性という孟一つの単語が加わってきます。

アンサンブルの質を高める手段はいくつもありますが、その一つに、ステージ全体を見据えた演奏をするということがありますが、このZ3を弾くことで、それが弾き手だけでなく、共演者にとっても当たり前のものとなります。

それはグルーブにとっても同じで、ステージにいる全ての人間の出すビートが16分音符、時にはそれ以上の単位で絡みあう必要がありますが、弾き手自身だけでなく、共演者やオーディエンスにとっても 、あるべき方向性が非常に明瞭な形をとってZ3のトーンに織り込まれていきます。

圧倒的な存在感によって自身を誇示しつつも、アンサンブルに対し、尋常ならざる溶け込み方をするDingwallの楽器は、真剣な音楽家であれば、誰しもが虜になってしまうであろう、抗し難い魅力に溢れています。

NECK 3pc. Maple & 5pc. Maple@ Head Stock
FINGERBOARD Birdseye Maple with Speedo Bars Inlay
BODY Burl Maple Top & Ash / Swamp Ash Back (Dual Density)
COLOR Blue Jean Burst
PICKUPS Dingwall Original
PREAMP Glockenklang 3B with Mid Frequency Switch & Series/Parallel Switches

#858 ABII 5-SW

重量が音色に影響する場合があり、例えば音がいかによくとも、その重さ故にスタジオやライブでの使用をためらってしまうケースがあるかもしれませんが、非常に多くの要素に於いて、強烈なバランスの良さを誇り、弾き手を助けてくれるのが、平均3.9Kgと非常に軽量な多弦を製作しているDingwallです。

After Burner IIは、当初MahoganyをBody材として用いていましたが、安定供給に問題をきたした為、程なくWalnutへと移り変わっていきましたが、それによって、今度は重量という新たな課題が生じました。

After Burner IIの大きな特徴は、その美しく独特のデザインを持つスクロールホールと3D Tone Chamberであり、これは元々は軽量化の為のものでしたが、その副作用として長いサスティーンと、このモデルのみが持ち得るトーンを獲得することとなりました。

Sheldonのいつもの言動から考えるに、思いつきではなく、そこに何らかの確信があったことは間違いありませんが、ベースという楽器だけにとどまらず、音楽全体を見据えることの出来る製作家ならではの、最良のあるべき選択肢が備わっていることを容易に見いだせる楽器です。

バランスの良さは、他の全ての追随を許さず、34″から37″というスケールによって生じるメリットの集合体とせしめるだけでなく、長いスケールによるハンディキャップを、デザインによって克服しています。

NECK 3pc. Walnut & 5pc. Walnut@ Head Stock
FINGERBOARD Wenge
BODY Spalted Maple Top & Walnut Back
COLOR Natural
PICKUPS Dingwall Original
PREAMP Glockenklang 2B

#672 SPJ4-CA

Sheldonは、このスタンダードな色を、Candy Apple Wine Redと少し違った呼び方をしていますが、覗き込んでしまう欲求に抗しがたい、他では見ることのできない美しさに接すれば非常に納得です。

Dingwallの楽器は、Designer Guitarsと標榜している、その名の通り、あるべきデザインの追求の延長線上に置かれているものであり、本来、仕上げやフィニッシュの美しさは、副次的評価対象であるべきですが、その本質から目をそらさせない為の配慮を強く感じます。

完成されたPJとも、成し遂げられた楽器とも言えるこのSuper PJは、リアリティのある繊細さと、力強く肉付きの良い音色をもっており、例えば、レコーディングされた、その結果を弾き手にリアルタイムで伝えることができます。

ロータリーセレクターというアイディアもこのDingwallにおいては、非常に適切なものであり、割り切った選択肢の提供によって、常に的確な使い方を指針します。

お世話になっているある素晴らしいミュージシャンの方のライブに足を運ばせていただくと、その度に、楽器の見事なまでの使い分けに関して感銘を受けます。本来、それはセンスや経験によって齎されるているものかもしれませんが、弾き手に自然にそれを知覚させ、確信を与える楽器というものも世の中には存在しています。

NECK 3pc. Maple & 5pc. Maple@ Head Stock
FINGERBOARD Morado
BODY Alder
COLOR Candy Apple Red
PICKUPS Dingwall Original
PREAMP Glockenklang
Hardware Dingwall Original w/ 19mm String Spacing

#670 SJJ4-SB

ナチュラルで非常に扱い易く、汎用性の高さを感じる楽器であり、その特徴がGlockenklangのPreampによって、的確に強化されています。

Jazz Bass Styleは、Leo Fenderyという偉人が世の中にフォーマットと、揺るぎない価値観を送り出して以降、多くのフォロワーを生み出してきましたが、バランスの良さ、同時のコンセプトの導入など、様々な”創造”と”到達”という観点から見ても、Sheldon Dingwallという製作家は、最大の成功者の一人であると言えましょう。

Fanned Fret Systemは、従来の弦楽器が宿命的に備えている欠点を克服すべく導入された革新ですが、その画期的な技術に頼るだけでなく、自身の理想の実現の為に何をすべきかを的確に見通し、努力し続けた結果が、彼の工房から送り出されている楽器なのです。

NECK 3pc. Maple & 5pc. Maple@ Head Stock
FINGERBOARD Morado
BODY Alder
COLOR Sunburst
PICKUPS Dingwall Original
PREAMP Glockenklang 3B
Hardware Dingwall Original w/ 19mm String Spacing