重量が音色に影響する場合があり、例えば音がいかによくとも、その重さ故にスタジオやライブでの使用をためらってしまうケースがあるかもしれませんが、非常に多くの要素に於いて、強烈なバランスの良さを誇り、弾き手を助けてくれるのが、平均3.9Kgと非常に軽量な多弦を製作しているDingwallです。
After Burner IIは、当初MahoganyをBody材として用いていましたが、安定供給に問題をきたした為、程なくWalnutへと移り変わっていきましたが、それによって、今度は重量という新たな課題が生じました。
After Burner IIの大きな特徴は、その美しく独特のデザインを持つスクロールホールと3D Tone Chamberであり、これは元々は軽量化の為のものでしたが、その副作用として長いサスティーンと、このモデルのみが持ち得るトーンを獲得することとなりました。
Sheldonのいつもの言動から考えるに、思いつきではなく、そこに何らかの確信があったことは間違いありませんが、ベースという楽器だけにとどまらず、音楽全体を見据えることの出来る製作家ならではの、最良のあるべき選択肢が備わっていることを容易に見いだせる楽器です。
バランスの良さは、他の全ての追随を許さず、34″から37″というスケールによって生じるメリットの集合体とせしめるだけでなく、長いスケールによるハンディキャップを、デザインによって克服しています。
NECK | 3pc. Walnut & 5pc. Walnut@ Head Stock |
FINGERBOARD | Wenge |
BODY | Spalted Maple Top & Walnut Back |
COLOR | Natural |
PICKUPS | Dingwall Original |
PREAMP | Glockenklang 2B |