#351 Discovery 4

一見中途半端に見えてしまいますが、このDiscoveryの持つサウンドを聴けば、それが”本格的”と評するべきものではなく、きちんと楽器として成立していることが分かるでしょう。

その大きな要因は、ブラジルで活躍する多くの優れたミュージシャンの声を反映したもんであり、その需要に応えるが為に、世に送り出してきたというものではないかと思います。

アップライトベースという楽器が市民権を得るようになって久しくはありますが、その多くは依然として、ダブルベースのような箱が鳴っている感覚を持つことを命題とし、追求していますが、逆転の発想の持つ鮮やかさがあります。

汎用のシンバルスタンドがそのまま使えるため、プレイスタイルを手軽に広げることはできるでしょうし、全然違った、それこそ、ベースではなく、良い音の出る一つの楽器としての使い方も可能でしょう。

NECK/BODY Flame Maple on Freijo
FINGERBOARD Freijo
COLOR Brown Purple
PICKUPS Original Piezo
PREAMP D’Alegria Original

#271 Discovery 4

経験豊富な製作家の手による為か、奇をてらった感じもなく、新しい楽器でありながら、長年同じモデルを製作していたかのような、コンパクトながらも地に足がついたような存在感があります。

30″ Scaleということで、正確なピッチをとるという作業には多少慣れを要しましたが、実際弾きやすさや、絶妙に工夫されたネックシェイプにより実際に使いこなせるようになるまでそれほど時間がかからないであろうことを想起させる要素が多分に備わっています。

小型、かつ軽量なため、スタジオにメインの楽器とともに持っていくことも全く苦にならず、スタジオにあるドラムのシンバルスタンドをそのまま使用できるため、非常にバリエーションにとんだ使い方のできる素晴らしい楽器です。

NECK/BODY Freijo
FINGERBOARD Freijo
COLOR Brown Sunburst
PICKUPS Original Piezo
PREAMP D’Alegria Original

#312 DGF4-BT

ボディとネックの響き方に一切の乖離がなく、そこに何の障害もなく、気持ちよく弦振動を楽しめる楽器です。

音はまっすぐに楽器から飛び出していき、シンプルな構造ゆえの気持ちよく暴れるフィールがあり、弾いていて楽しい楽器であり、そのサウンドにも同じものが備わっているように感じます。

古い楽器の良いところに敬意を払いつつ踏襲してはいますが、完全なるコピーではなく、多くのすぐれたブラジルのミュージシャンとってベストとなるような配慮がなされており、その恩恵は日本人のプレイヤーにとっても同じように与えられるものとなっています。

思いっきり弾くことで、相応の反応が楽器から還ってくる、なかなか得難いベースです。

NECK 3pc. Tauari
FINGERBOARD Ipe
BODY 3pc. Freijo
COLOR Butter Scotch
PICKUPS EMG-Hz
PREAMP Passive
Hardware Hipshot

#039 DGFX5-NTJ

D’Alegriaのニューモデル、DGF Delux Modelです。Ebonyと同じか、それ以上の硬度を誇るIpe^からなる、安定感のある幅広のネックは弾きやすく、弦の振動をボディへと伝える役割をきっちり果たしてくれているようです。

Brazilian Mahoganyに類似したキャラクターを持つAndirobaは、Alderのキャラクターに似ている部分もあり、高い製作技術を誇るD’alegriaの2人の職人の手によって、それがしっかりとした方向性と主張を伴った、安心できるサウンドに結びつけられています。

また端正な見た目を持つトップ材のJatobaが、その質感を活かしつつ沈まない低域を生み出すことに貢献しています。

前回届いたDGF Modelにもあったスイッチとバランサーを使うことで、一瞬にしてプレベとモダンなジャズベースのサウンドを行き来できる、その優れたコンセプトは健在であり、ブラジルの一流のプレイヤー達から高い評価を得ているのも納得の楽器です。

NECK 3pc. Ipe
FINGERBOARD Ipe
BODY Jatoba Top & Andiroba Back
COLOR Natural
NUT Bone
PICKUPS EMG-Hz
PREAMP D’Alegria JB-Deluxe
Hardware Hipshot

#040 DGFX5-BBI

欧米の楽器とはひと味違った丁寧さや、可愛らしさが感じられたDGFとは、殆ど別の楽器と言っても良いほどの洗練された、世界中で高い評価を得ている楽器と変わらないクオリティを持っている楽器です。

Cerejeira (Amburana)という材は日本ではあまり知られていませんが、堅く、澄んだ響きを持った南米にあるTone Woodの一つです。そのサウンドは、沈み込まない、程よい深さをもち耳障りな中高域が抑えられたものです。  Ipe^をTop材に使用することにより、フォーカスされた散らない低域と、少し明るめの、太くパンチのあるトーンに確保に成功しており、全体的な雰囲気は良質のAshボディの楽器を彷彿とさせるものになっています。

1本でプレベとジャズベのキャラクターを持った楽器の製作は一見難しく、その実やはり難しいものですが、中途半端にならず、独創的なアイディアを持って製作され、そのコンセプト の確率に成功している楽器は無いか?と聴かれれば、ここにある、と応えられるでしょう。

これだけのクオリティを持ちながら、価格も国産のハイエンド楽器よりもはるかに抑えられており大変お勧めな楽器です。

NECK 3pc. Ipe
FINGERBOARD Ipe
BODY Ipe Top & Cerejeira Back
COLOR Brown Burst
NUT Bone
PICKUPS EMG-Hz
PREAMP D’Alegria JB-Deluxe
Hardware Hipshot

DGF4-NT

新規ブランドのD’Alegria DGF4です。ブラジルはおろか南米の楽器は今までに触ったことがありませんでしたが、大変驚かさせられるクオリティの高さを誇る楽器です。

Fenderスタイルで有名な楽器の大半は、現在NC等コンピューター制御によって制作されるものが大半ですが、Fenderのボディシェイプを持ちながら手にした瞬間にこれほど温かみが感じられる楽器も少なく、同じくハンドメイドにこだわり楽器を製作しているCelinderに通じるものがあります。

米国や欧州の楽器とは異なるテイストを多分に含んでおり、”かわいらしさ”という要素もこの楽器にはあるように感じます。

サウンドキャラクターは、彼らがFreijoボディはヴィンテージサウンドを生み出すとWeb Site上で説明しているように野太く、60年代の楽器の雰囲気を多分に含んでいながら、Baby Bassを連想させるものです(このあたりはさすがはブラジルの楽器と言えるでしょう)。

一方、これまで私が知っているどのネック材よりも頑強なIpêの指板とネックゆえの早い立ち上がりの音と、軽いタッチでも抜けてくる鳴っている楽器特有のサウンドは、今まであまり体験したことの無いものでした。

ブラジルという環境で入手できる材やパーツ類は、日本や欧米と異なり、かなり限定されたものがあるようで、ある意味制限がある中での楽器作り、を強いられるようですが、そういう中であってもこのような驚くような楽器を製作できるということが、ブラジルのミュージシャンと、そこに携わる人間たちのクオリティの高さを証明しているように思えます。

NECK 1pc. Ipê
FINGERBOARD Ipê
BODY Freijó
COLOR Natural
NUT Brass
FINISH High Gloss Lacquer for Body / Oil for Neck
PICKUPS EMG-Hz
PREAMP D’Alegria JB

DGF5-TR

新規ブランドD’Alegria(ディー・アレグリア) BassのDGF5です。PurpleheartネックにMarupáボディの組み合わせという、あまり目にしたことのない材の組み合わせですが、これらが実は、一般的な材以上に、良好な結果をもたらすものであるということが実感できる楽器です。

この楽器をケースから出し、手にした瞬間に感じたことは、セットアップが非常に良好なもので、ネックの形状と相まってとても弾きやすく、とても地球を半周してきたようには思えない状態が維持されていたことは、D’Alegria Bassのネックがいかに強固なものであるかを示しているでしょう(トラスロッドが入っていますし、それらの利き方も非常に良好でした)。

また、この楽器が弾きやすいと感じた理由は他にもあり、新しい楽器ではまずありえないほど良く鳴っている、ということも大きいでしょう。これはもちろん強固なPurplrheartとIpêからなるネックと、軽量なMarupáボディの組み合わせもありますが(いづれも1pc.です)、D’Alegriaの良い楽器製作に対する長年の探究心と、数多くの優れたブラジル人ミュージシャンのアイディアのフィードバックの融合とも言えるでしょう。

サウンドキャラクターは、全体的に60年代のJazz Bassのような中域の太さが感じられ、ラテン音楽のみならず、ロックでも十分に使えるものです。また、オプションのスイッチ(Single/Humbucker切り替え)がかなり効果的に使えるようになっており、抜けの悪い環境では、ブリッジピックアップのスイッチを立ち上げることで、強力に音が前に出てきますし、特に面白いのは、ネックピックアップのスイッチで、このスイッチによって、Jazz Bassのサウンドから一瞬にしてPresicion Bassのサウンドへと切り替えることができます(こんな楽器も今までにはみたことが有りませんでした)。また、デッドポイントの無さも、このスタイルの楽器としては驚愕に値するものです。

良い楽器とはいかなるものか?、本当に大切な部分は何か?ということを真剣に考えさせられる素晴らしい楽器です。

NECK 1pc. Purpleheart (Roxinho)
FINGERBOARD Ipê
BODY Marupá
COLOR Transparent Red
NUT Brass
FINISH High Gloss Lacquer for Body / Oil for Neck
PICKUPS EMG-Hz
PREAMP D’Alegria JB
BRIDGE D’Alegria Original

#106 DGFX5-RBP

自然でオープンな響きを持つ、長く弾いていて全く飽きのこない楽器です。

Ebonyよりも、硬質で安定感のあるIpeをネックと指板材として、また、Alderのような、甘くあたたみのある鳴りを持つFreijoをボディに使用しています。この楽器は、Chamber Styleのボディ構造持っていますが、それらの材とのコンビネーションが、絶妙な広がりのあるキャラクターを与えつつ、フォーカスされたパンチと存在感のあるサウンドの生成に貢献をしています。

優等生的なキャラクターを持つ、EMGの特性をうまく楽器の個性として取り入れたサウンドは、Latinはもちろん、RockやFunk、Bluesにもフィットするものになっています。

34″スケールながら、沈まずに主張するLow-Bをはじめ、全体的なトーンは強烈ながらもアンサンブルにうまくなじんでくれる感じのする楽器です。

NECK 3pc. Ipe
FINGERBOARD Ipe
BODY Peroba Burl Top & Freijo Back w/ Chamber Style
COLOR Brown Sunburst
PICKUPS EMG-Hz
PREAMP D’Alegria JB-Deluxe
Hardware Hipshot

#353 Discovery 4

ブラジルという環境は、D’Alegriaの二人にとって、現場で使える、実践的な良い楽器を製作することを可能にしている一番の要因ですが、材の選択方法や使用法を見ていますと、やはり常に、より良いもの、高みを目指していることが理解できます。

コンパクトなルックスの為、メインにはなりえないのではないかと思われるかもしれませんが、それを決定するのは、やはり弾き手であるべきであり、弾き手が望めばいくれでも応えてくれる、可能性を秘めた楽器です。

このスタイルの楽器は、往々にしてプレイヤーがかわっても総じて同じような出音をもつ傾向にありますが、このDiscoveryは弾き手によって、様々な表情をその音にもたらすことができます。

内蔵されているOriginalのPreampの存在もあり、シンプルながら奥深さがあります。

NECK/BODY Freijo
FINGERBOARD Freijo
COLOR Dark Brown
PICKUPS Original Piezo
PREAMP D’Alegria Original