#591 SL53-WH

Finger Rampと3 Fingerや4 Finger Styleを組み合わせた、Hadrien Feraudに代表される新しいプレイスタイルを用いたベースプレイヤーの奏法に特化したCustom 33″のStandard+です。

今までにChris Benaventeが作り出した、33″スケールの素晴らしい楽器の製作実績をふまえ、綿密に必要とされるスペックを厳選し、その結果生まれたのがこのSL53ですが、スケールの長短は、抑えるべきポイントを抑えてしまえば、多弦楽器でもっとも懸念されるLow-Bのクオリティーにはほぼ無関係であることを証明している楽器になっています。

このSL53を製作し、気付いた事は、楽器全体の持つサウンドは、スケールに影響される事に疑いの余地はありませんが、必要要素を満たした上であれば、あとはコンセプトに基づき自由なスケールの設定を行ってしまって良く、この点においては柔軟であるべきということです。

音楽において”速弾き”自体に意味は無く、そこに内包されている意味こそが全てを左右することは自明の理でありますが、それを実現する為の洗練された道具が、この33″スケールを持ったSL53であり、 低い弦高で使用する事を前提に設計された、強烈なパンチと、恐るべき爆発力を誇る底力を持つ、軽いタッチで、速いパッセージを多用するプレイヤーの為の特別な楽器です。

(Standard+ Seriesは、米国でリリースされているStandard Seriesのアップグレードヴァージョンです。)

NECK 3pc. Hardrock Maple (Bolt-on)
FINGERBOARD Rosewood
BODY Walnut Top & Mahogany Back
FINISH Oil Vernish
PICKUPS Benavente Original Wide
PREAMP Benavente 3 Band

#463 SCD5B-M

一見、端正でバランスがとれていることが、この楽器の最大の特徴とも思われましたが、奥深さがあり、リッチでふくよか、そしてオープンさにも惹かれる楽器です。

1pc. Figured MapleのSoild BodyによってこのSCD5Bに与えられた重量は、通常、単体では不足してしまう領域にもしっかり足を伸ばし、Walnut Solid Bodyの楽器のようなイーブンで、好ましい、力のある広い音域をふまえながら、必要とされる特定のポイントを音楽的に押し上げているようです。

指板のMapleは、この楽器のLow-BのイントネーションをSpeakするだけでなく、高域に十分な艶を与えています。

近代的ながらもクラシカルな音色は、汎用性が高く、また音量のあるバンドや、人数の多いバンドでも同じように仕事を確実にこなしてくれるでしょうし、Wenge NeckとMaple指板のブレンドによる妙を感じる楽器です。

NECK Wenge (Bolt-on / 1pc.)
FINGERBOARD Birdseye Maple
BODY Figured Maple (1pc.)
FINISH Benavente Custom Semi Gloss
PICKUPS Benavente Wide & Wide
PREAMP Benavente Original 3 Band EQ

#134 SCD4 True Flame

見た目のインパクトの強さと精巧な作りの良さに、つい目を奪われてしまいがちな楽器ですが、この楽器の特徴は、楽器製作の基本がしっかり押さえられていることによる音の良さと、Benaventeの全ての楽器に共通した弾きやすさにあると言えます(SLEEK ELITEで扱わせていただいている全部の楽器の中で、Benaventeは最も弾きやすい楽器の1つです)。

Alder BodyとMaple Fingerboardの組み合わせは、Set-Neck構造と相まって大変に力強く安定感のある中低域を生み出し、また高音域もには、Benavente特有のきらびやかさがあり、バッキングはもちろん、ソロパフォーマンスにも大変効果的に機能してくれます。

ペイントされた楽器には、ステージ映えはするものの、楽器としての良さはあまり期待出来ないものも多く、個人的に今まであまり興味が無かったのですが、正直そのような先入観を簡単に打ち砕いてくれる、欲しい楽器の1本です。

NECK 3pc. Hardrock Maple
FINGERBOARD Maple
BODY Alder Solid
FINISH Benavente Custom True Flame
PICKUPS Benavente Wide & Wide
PREAMP Benavente Original

#459 SCB5K-YI

33″スケールによる抜群のプレイアビリティを誇りながらも、その短さを微塵も感じさせない、強力に突き抜けた野太いベースらしい音色とダイナミクスに対する的確なレスポンスを持つ、すばらしい楽器です。

Benavente OriginalのB-Type Neckによって生み出されるネックの強度は、楽器の音色にも大きく影響し、それはこの安定感へとダイレクトに繋がっているように感じ、それは厳しい現場でも弾き手が存分に力を発揮できる要因となるでしょう。

セットアップもベテランのそれに匹敵するような素晴らしさがあり、左手を置くだけで音がでてしまうようなセットアップでも、力強いミッドレンジを伴ったサウンドを生み出すことができます。その為、弾き手と共演者、そして相対する音楽からの様々な要求を幅広くカバーし、弾き手が楽器の良さを引き出す一方、楽器が弾き手のアイディアの源泉となってくれる、そういう望ましい関係を構築することのできるパートナーです。

一昔前は、ショートスケールやミディアムスケールの楽器は、ごく一部の人のもの、一般的にはあまりメインにはなりえないものでした。一方、ベースプレイヤーの奏法も次々と新しいものが登場し、徐々に普及しつつあります。そういう革新の流れの中で、このChris Benaventeという努力する天才は、”新しい価値観”を提示しているように思われます。

NECK Wenge & Flame Maple (B-Type (C) / Bolt-on)
FINGERBOARD Ebony
BODY Buckeye Burl Top & Korina Back
FINISH Benavente Custom Semi Gloss
PICKUPS Benavente Wide & Wide
PREAMP Benavente Original 3 Band EQ

#361 SCD5B-YH

特注のネックサイズ、特注のインレイ、特注のブリッジ、LEDなどのカスタム楽器です。
BuckeyeとMahogany、それぞれの特色が程よく溶け合ったキャラクターを持っており、また、それがBolt-onによって、この楽器のみが持ちうるキャラクターを決定づけられているように感じます。

上記の材の組み合わせは、若手の製作家の間では半ば定番とも言えるものですが、強固なコンセプトや、最終的に弾き手が音を紡ぎ出した時にどのようになるかを明確にイメージできていないと、曖昧な楽器になってしまうことも良くあるようで、ある意味、製作家の技量を要求するものでもあります

このSCD5Bは、。アタックは速く、ピッキングのニュアンスや、ダイナミクスを正確にアンプから再生し、Benaventeならではの暴れる質感のキャラクターを持った実践的に”使える楽器”になっています。

弾力と力強さを兼ね備えた中低域と、透き通る高域が魅力的な楽器です。

NECK 5pc. Hardrock Maple (Bolt-on)
FINGERBOARD Ebony
BODY Buckeye Burl Top & Mahogany Back
FINISH Benavente Custom Semi Gloss
PICKUPS Benavente Wide & Wide
PREAMP Benavente Original 3 Band EQ

#331 SCB5K-YH

Body材の組み合わせにより、フラットな特性ながら、欲しいと思うところにはふくよかさがあり、Slap奏法でも細くならないキャラクターを持っています。

この楽器は35″スケールを採用していますが、そのメリットを最大限活かしており、制約を感じさせない伸びやかさにも特徴を感じます。

プリアンプのミッドレンジをほんのわずか付加することで、聴き手を説き伏せる力を一気に増し、程よいやんちゃさに磨きがかかった気持ちの良い音色を演出します。

世の中に存在する数多くの音楽の中には、ダーティーな音色を持っている楽器の方が良いこともあり、それは実際に間違いではないのですが、良い意味でハイエンド楽器らしからぬところがあるのが、このBenaventeだと思います。

高級感によって敬遠されがちな場面でも、違和感無く使用でき、全ポジションストレス無く弾くことの出来る楽器を探されている方には、Benaventeはお薦めできる楽器です。

NECK 9pc. Hardrock Maple & Pear (Set-Neck)
FINGERBOARD Macassar Ebony w/ Buckeye Blocks
BODY Buckeye Top & Mahogany Back
FINISH Benavente Custom Semi Gloss
PICKUPS Benavente Wide & Wide
PREAMP Benavente Original 3 Band EQ

#333 SCD6KC-RI

撮影している最中に、ファインダー越しに何度も吸い込まれてしまいそうな美しさを感じた楽器です。

鮮烈な美を誇示するFlame Redwoodと、アコースティックなニュアンスに溢れるBenaventeで採用しているKorinaの組み合わせによってもたらされたものは、豊かで幻想的な倍音成分を含んだ音色であり、それが、この楽器を唯一無二のものとしている大きな要因となっています。

一つ一つの音が遠くへ響く様は、アンプを通してなお維持されており、それぞれが寸分の乖離をともなわないものとなっています。

さわやかな風を呼び起こすような不思議な感覚を備えており、良質のアコースティックギターがそうであるように、イマジネーションをいくらでも膨らませてくれる楽器です。

NECK 5pc. Hardrock Maple & Bubinga (Set-Neck)
FINGERBOARD Macassar Ebony
BODY Flame Redwood Top & Korina Back
FINISH Benavente Custom Semi Gloss
PICKUPS Benavente Narrow & Narrow
PREAMP Benavente Original 3 Band EQ

#373 SCD7N-QH

低域は重厚、高域はすんだ美しいキャラクターを有し、弦振動が阻害されずにボディやネックにしっかりと伝わって行く、弾いていて気持ちの良い楽器です。

Neck-thru構造ながら、Bolt-onの楽器のようなBenaventeの良さの一つであるところのアグレッシブな質感のあるトーンは、7弦でありながらスラップでも指弾きでも、現場において、確実にベースの役割を果たしてくれる事を予感させるものです。

Kingwood指板や、Purpleheart/Wenge等、いわゆるDensewoodをネック材に用いており、結果それ自体に多少重量があるようにも感じますが、楽器を抱えた際のバランスも良好なのには驚かさせられました。

私よりいくつかアイディアを出させていただいたのですが、結果、大変に高級感があり、それでいて落ち着きと耐久性のある、優れた質感を持つフィニッシュとなっております。

NECK 9pc. Hardrock Flame Maple, Wenge & Purpleheart (Neck-thru)
FINGERBOARD Kingwood
BODY 5A Quilted Maple Top & Back w/ Mahogany Core
FINISH Benavente Custom Semi Gloss
PICKUPS Benavente Wide & Wide
PREAMP Benavente Original 3 Band EQ

#332 SCB5N-QR

“広く知られている良さ”を持つAlderの特性を、Quilted Mapleがさらに強めているようです。

Chris Benaveteは、後発のメーカーの使命として新たなTonewoodの探求に余念の無い製作家ですが、その動機や余裕が生じるのは、定番の材を使用した場合に起こりうる化学反応の結果に自信があってこそであって、その確信をこのSCB5Nを通じて感じることができます。

柔らかいタッチを用いても十分に力強さを備えた音色を持ち、歯切れの良いタイトなサウンドを基調としています。その為、スリーフィンガーを用いた速弾きはもちろん、スラップ奏法でも良いと感じられるもので、大音量であってもその気持ちの良いサウンドを十分に響かせてくれる、幅広い表現に対応し得る楽器となっています。

NECK 5pc. Hardrock Maple & Walnut (Neck-thru)
FINGERBOARD Macassar Ebony
BODY 5A Quilted Top & Alder Back
FINISH Benavente Custom Semi Gloss
PICKUPS Benavente Wide & Wide
PREAMP Benavente Original 3 Band EQ

#334 SCD7KC-LI

Low-B弦のイントネーションから、High-F弦の張りのある美しいサウンドまで、随所に見た目以上の素晴らしさが感じられる楽器です。

試行錯誤の上に生み出された、独自のサウンドホールとチェンバー構造は、以前にも増してそこに”意味”を見いだせるものとなっており、同じような構造の楽器の製作に長けている巨匠と呼べるルシアー達の作品にも通じる感覚が存在しています。Chris Benaventeは、まだ30歳台前半と、いわゆる新進気鋭の製作家ではありますが、この点においてすでに世に問える鋭い才覚を持っているようです。

材の品質の向上や、本人の努力によってもたらされる、楽器自体の有する力量は、そこでは独特の得難いアコースティック感や、柔らかさに繋がっており、ベースらしさという、ある意味最も欠いてはならない要素を常に維持しながら、ソロ楽器としても、繊細さの要求される音楽にも十分にその力を発揮してくれるのではないかと思います。

また、言及すべきは、Larry Robinson氏による筆舌に尽くし難い素晴らしさを持つインレイであり、もし日本人の作家が同じような作品を手がけていたら、より秩序だったものとなっていたかもしれませんが、逆にこのような圧倒的な存在感と雰囲気はなかったであろうと確信させてくれる極上の芸術がここにあります。

NECK 5pc. Hardrock Maple & Purpleheart (Set-Neck)
FINGERBOARD Macassar Ebony
BODY Hollywood Top & Korina Back
FINISH Benavente Custom Semi Gloss
PICKUPS Benavente Wide & Wide
PREAMP Benavente Original 3 Band EQ