#334 SCD7KC-LI

Low-B弦のイントネーションから、High-F弦の張りのある美しいサウンドまで、随所に見た目以上の素晴らしさが感じられる楽器です。

試行錯誤の上に生み出された、独自のサウンドホールとチェンバー構造は、以前にも増してそこに”意味”を見いだせるものとなっており、同じような構造の楽器の製作に長けている巨匠と呼べるルシアー達の作品にも通じる感覚が存在しています。Chris Benaventeは、まだ30歳台前半と、いわゆる新進気鋭の製作家ではありますが、この点においてすでに世に問える鋭い才覚を持っているようです。

材の品質の向上や、本人の努力によってもたらされる、楽器自体の有する力量は、そこでは独特の得難いアコースティック感や、柔らかさに繋がっており、ベースらしさという、ある意味最も欠いてはならない要素を常に維持しながら、ソロ楽器としても、繊細さの要求される音楽にも十分にその力を発揮してくれるのではないかと思います。

また、言及すべきは、Larry Robinson氏による筆舌に尽くし難い素晴らしさを持つインレイであり、もし日本人の作家が同じような作品を手がけていたら、より秩序だったものとなっていたかもしれませんが、逆にこのような圧倒的な存在感と雰囲気はなかったであろうと確信させてくれる極上の芸術がここにあります。

NECK 5pc. Hardrock Maple & Purpleheart (Set-Neck)
FINGERBOARD Macassar Ebony
BODY Hollywood Top & Korina Back
FINISH Benavente Custom Semi Gloss
PICKUPS Benavente Wide & Wide
PREAMP Benavente Original 3 Band EQ