#502 LG5-DR

進化しつつある現代の楽器製作方法の観点から、また長時間精度を要求される演奏をする上で、ネックは極力まっすぐである方が良いのではないかと思いますが、Vintage楽器をいくつか修理で見させていただいておりますと、ネックをまっすぐにするのが、物理的に難しいものがたくさんあります。それらの楽器を見て、ああ、これはかなり弦高を高めにして、またネックも極度の順反りにして使うものだよ、と話される方もおられますが、それは決して真理ではないと思います。

もちろん弦高は指板の形状から考えても、ある程度高めの方が、本来の良さが出やすいわけですが、左手に対する負担は、まっすぐなネックによって相当軽減されますが、古い楽器の多くはそれをすでに許容しない状態のネックを持っている場合が多いのが事実です。

対して、Volume Potよろしくスムースに回るトラスロッド、1pc.ながら強靭かつ、まっすぐなネックで、楽器の良さを十二分に発揮できるこのAlleva-CoppoloのLG5は、旧さと新しさ、それぞれの良さの最適な融合であり、昔の楽器に慣れ親しんだ方から、新しい製法で作られた精度の高い楽器で技術を磨いてきたプレイヤーまで、多くの要求に対する幅広い許容量をもっている楽器と言えます。

精度の点では、新しい楽器には目を見張るものがありますが、その多く、大概は量産品ですが、には、弦の音しかしないものが多く、それらは道具としては基準を満たしたものではありますが、弾き手にも感動を与える、本物の楽器とは呼べないと思っています。

対して、このLG5は、弾き手をより高い次元に導いてくれる、そういう感覚に溢れています。

Bolt-onの楽器製作には、Neck-thruとは違った難しさがあり、その最たるものは、いかにサスティーンを殺すか、というものですが、Jimmy Coppoloという製作家は、この点でも非常に優れたセンスとノウハウをもっており、全体が良く響き、安心してすべてを任せる事の出来る、弾き手の本能に強く働きかける、心強い相棒といった楽器になっています。

NECK 1pc. Hardrock Maple
FINGERBOARD Rosewood
BODY Alder
COLOR Dakota Red (Poly)
PICKUPS Alleva-Coppolo Homemade
PREAMP Alleva-Coppolo Homemade