近年、エレクトリックベースにもVintage市場の高騰の波が押し寄せて来ていますが、もし、このJV4-DBのような楽器が世の中に数多く出回っていたら、そのムーブメントは緩やかなものだったのではないかと思わさせてくれる楽器です。
Celinderの良さは、十分に語り尽くした感もありますし、月並みな言葉ではこの楽器の魅力を伝えることは難しいので、客観的な事実を考えてみます。
近年、ここ日本だけでなく、リペアショップと呼ばれるものは無数に存在しており、それぞれがプライベートブランドに類するような楽器を製作しています。それらの多くは、市場に出回っている楽器には無い、行き届いた配慮のなされた素晴らしいものも少なくありませんが、ローカルの域を残念ながら脱していないケースが少なくなく、だからこその良さもあります。
Celinderも言うなれば、そういった数多く存在するリペアショップの製作する楽器の一つですが、世界的な知名度を持っており、競争の激しいアメリカ市場において、”知名度のある一流のプレイヤーが使用している”という歴然とした事実は、Chris Celinderという製作家の非凡な才能とセンスを具現化しているものでしょう。
代理店として、またプレイヤーとして数多くの楽器に幸い触れさせていただける環境にありますが、そういう経験を重ねれば重ねるほど、このChris Celinderの素晴らしさを強く感じます。
彼は、ジャズベースや、プレシジョンベーススタイルの楽器の他にAura等、全く異なったスタイルの楽器を製作しており、それらも並んで素晴らしいものですが、おそらくそれらの楽器を製作していることも、大きいのではないかと思いますし、彼と話している中で気づかさせられることは、いわゆる良い楽器の、本質的な部分を見抜く力に長けている、ということです。
広い世界の中でも、レプリカを製作させたらChris Celinderの右に出る者はまずいない、そう実感させてくれる楽器です。
NECK | 1pc. Birdseye Maple |
FINGERBOARD | “Rio” Rosewood w/ Bound (1966 Transition-style) |
BODY | Denish Alder |
COLOR | Daphne Blue |
PICKUPS | C4JB |
PREAMP | CP-3A |