現在市場には相当数のジャズベースのコピーモデルが存在していますが、実際に購入するかどうか、ということは別にしていただいても、こういう楽器が現実に存在しているという事実を知っていただきたい楽器ですし、このCelinderに触れていただくことで、おそらく”楽器選び”の基準は変わって行くだろうと思います。
そのサウンドを模倣し、近づけることは、おそらくは難しくないと思いますが、ネックとボディから伝わってくる感触や響き方、独特の暴れ方とテンション感まで忠実に再現している楽器は、殆ど存在していないでしょうし、 もちろん参考とする楽器は数が多いので千差万別ですが、その中でも特に良質なものを再現できている、という点においてCelinderは他のどれをも寄せ付けない強さがあります。
今回は念の為、’65のジャズベースと’68のプレシジョンベースを用意させていただき、それぞれを弾き比べてみましたが、柔らかい弾き心地とやんちゃなトーンの併存、これは3本ともに共通していました。唯一違ったのは、Celinderが新しい楽器であり、それによる調整のしやすさ、という点です。
落ち着きのある、古めの鯔背なトーンを基調としていながらも、プリアンプの設定によりモダンなトーンまでカバー出来る素晴らしい楽器です。また、トレブルもパッシブトーンのように機能してくれることも、慣れ親しんだトーンを必要とする弾き手にとってありがたい設定だと思います。
塗装や細かい仕上げに関しては、コンピューターを導入している大量生産メーカーのものの方が優れていると思いますが、ハンドメイド特有のやさしい感覚はもちろん、楽器としてのクオリティにおいてCelinderと肩を並べることは決してできないでしょうし、Celinder Magicとも呼べる不思議な力を感じることの出来る楽器です。
Neck | 1pc. Hardrock Maple |
Fingerboard | “Rio” Rosewood w/ Dots & Binding (1966 ‘Transition’ Style) |
Body | Danish Alder |
Color | Candy Apple Red with Vintage White Pick Guard |
Pickups | Celinder Original C4JB |
Preamp | Celinder Original CP-3A |