初登場のWestern Quilted MapleをCore部に使用した楽器です。Western Quilted Mapleの特長は、その重量の軽さの為かアルダーに近いもので、そこに滑らかさと色気を加え たものですが、中域のパンチの出方も含めてAshにも通じるところもあるので、AlderとAsh両方の良さを持っているとも言えるでしょう。以前、Alder Coreのスミスが届いた時に(Alderという材自体は歴史ある古いものですが)、新しいKen Smithの登場を感じましたが、Quilted Maple Coreは、さらにその上を行く感動を与えてくれます。Ken Smith工房は、今年で設立25年目を迎えますが、ここに来てAlderに代わる新しい材の存在=Western Quilted Mapleと18v New Preampを手に入れたことで、確実に新しい段階に入ったと言えます。
Quilted Maple Coreを持ったこの楽器は、従来の良く知られたKen Smith Toneとは、ある意味一線を画す野太く、オープンな音色を生み出しますが、そこにKen Smithの完璧な楽器制作という理念が加わり、大変完成度の高いものに仕上げています。
<New Preampに関して>
今回入荷分に搭載されている18Vの新しいプリアンプですが(従来の9Vと全く同じ設定も可能にしています)、Bass/Middle/Trebleの各バンドそれぞれにさらに細分化して可変領域を設定できるようになっています。このことが、Ken Smithの数ある特長の一つである環境に左右されない音作り、という要素をさらに向上させています。具体的な例をあげますと、例えば普段Tweeterのあるスピーカーを使われている方には、Trebleをより高い周波数で設定でき、逆にTweeterによるモダンなトーンが好みでない場 合は、その周波数を下げてあげることで、レトロな音色ながらもバンドアンサンブルでの抜け方をコントロールすることも可能にしています。このことはBassに関しては、例えば口径の大きいスピーカーでよりしまった音色を得ることを可能にするでしょうし、その逆の包み込むようなサウンドを狙って出すことも出来ると思います。またMiddleに関してはさらに考えられた設計になっており、ポイントをかえることができるだけでなく、そのかかり方も変化させられ、より音楽的なMid Rangeの使い方が出来ます。
構想6年と聞いていますが、行き当たりばったりでくみ上げられたものではない、十分な試行錯誤と、実験・検証の上で製品化されたプリアンプだと言うことが伝わってくる、さすがKen Smithというものです。
NECK | 5pc. Aged Hardrock Maple & Morado w/Graphite Inlaid Bars |
FINGERBOARD | Quatersawn Macassar Ebony with M.O.P. Top & Side Dots |
BODY WINGS | Macassar Ebony Top & Back w/ Walnut Veneer (5pc.) |
CORE | Western Quilted Maple |
CENTER BLOCK | Red Quilted Maple |
FINISH | Hand Rubbed High Gloss Catalyzed Lacquer over Stradivari Gold Oil |
HARDWARE | Chrome |
ELECTRONICS | Series/Parallel Switches with Smith B.M.T. 3 Band EQ Circuit and Smith Custom Bass Hambucking Soapbar Pickups |