当時の本物の楽器を知る人間であれば誰もがにんまりとしてしまうRA5です。
AlderとMapleの組み合わせによって、絶妙のバランスと質感を楽器にもたらすだけでなく、一般的なメーカーであれば主にその材の違いのみをもって、違ったモデルにしているのですが、Jimmy Coppoloは様々な角度からの研究によって、その組み込み方の差異までをも盛り込んでいます。
ハンドメイドによる製作は、ともすれば歩留まりの悪さを招いてしまいかねませんが、Jimmyの場合は全く正反対であり、それぞれ1本1本に異なる個性を付与するというハンドメイドならではの醍醐味を堪能できる楽器を世に送り出しています。
ネックの制作には、昔ながらのもの、ローアクションを可能にするもの、量産向きのものなど様々な手法が生み出されており、Carey Nordstrandはその中でも新しい方法論の実践者として知られていますが、Jimmyもまた、別の方法論を独自に編み出し自身の楽器に盛り込み、成功に導いた数少ない優れた製作家であると言えましょう。
このRA5のサウンドは、アンサンブルで確実にカットするAlleva-Coppoloの特徴を最大限まで推し進めたような特徴があり、最初はそれこそ大勢の前で裸になるような気恥ずかしさを感じるかもしれませんが、2、3曲も演奏すれば、その活き活きとした、ディティールの奥底までを完全に聴かせる音の存在は確実に快感と感動に変わっていくでしょう。
NECK | 1pc. Hardrock Maple |
FINGERBOARD | Maple |
BODY | Alder |
COLOR | Harvest Gold (Lacquer) |
PICKUPS | Alleva-Coppolo Homemade |
PREAMP | Alleva-Coppolo Homemade |