“音楽の発信地、New Yorkの流行を知る “
New Yorkでの長いショップ勤務経験を活かして、Jimmy Coppoloによってハンドメイドで製作される楽器で、そこには、最先端の音楽シーンのムーブメントを如実に反映したものとなっています。
音楽の流行を生み出している土地は、時間とともに移り変わりますが、New Yorkという土地は数多くの素晴らしいミュージシャンを呼び寄せ、その中でも常に不変の地位を確立している数少ない場所です。
良い楽器には2種類あり、それは芸術的な要素を持つものであったり、表現の為の道具として優れているものであったりと様々ですが、Alleva-Coppoloは、中でも完全に後者に特化し、”使える最良の道具を生み出す”というコンセプトに基づいて、不必要な要素を極限まで削ぎ落としている究極の道具たる楽器です。
Alleva -Coppoloの最大の特徴は、クオリティの高さの中にも独特の”ゆるさ”が存在していることで、これが現在数多く出回っている量産品と決定的な線引きをしているところだと言えます。 このゆるさ、言い換えれば”絶妙な隙”の存在は、ハンドメイドの楽器のみに宿るもので、いにしえより数多くのプレイヤーを魅了し続ける大きな要因となっています。これは最新のコンピューターに頼った製法では決して与えることの出来ないもので、新しい類似の楽器でこの感覚を持つものは非常に稀であると言えます。
そう言う意味で、現在の多くの楽器製作者やメーカーが苦労している、楽器作りの世界の於ける到達点であると断言できるものです。
エンドースメントビジネスとは距離を置き、一切の値引きをしない、という姿勢をとりながらもAlleva-Coppoloの楽器を、Nate Watts (Stevie Wonder)、Conrad Korsch (Rod Stewart)、Mike Visceglia (Suzanne Vega等)、Dave Pomeroy等素晴らしいミュージシャンが自ら購入し、実際に使っていることも、この楽器の本当の良さを示しています。
Coppoloの長所を挙げると枚挙にいとまがありませんが、その全ての根幹となっているのは、やはり”良い材”を使うことに徹底的なこだわりを持っている、ということでしょう。切り出されてから30年や40年経過した材を使うこと。言葉で書くと造作もないことのように感じられるかもしれませんが、楽器製作の工程において最も苦労するところであり、おいそれと実現できないことでもあります。
しかし、”楽器”というものは、5年や10年という短期間の使用でその役目を終えてしまうような消耗品ではなく、一生弾き手に寄り添って行くものだと思います。量産メーカーや、それに準じる生産規模を持つメーカーでは、楽器を早く市場に送り出す為に、人為的な強制乾燥を材に施す事が主流となっていますが、これでは楽器が本当の意味で鳴り出すまでに相当な時間を要するようになりますし、また、そのころには悪い場合では、弦楽器の最も重要なパートであるネックにトラブルを抱えることもあり得るでしょう。
古い楽器は最初から良かったのか?それとも時間が経過し、数多くのプレイヤーに弾かれる事で良くなったのか?という疑問がありますが、CoppoloやKen Smithに触れる限り、答えは前者であると強く確信します。もちろん後者を事由として、結果として化ける事はあるかもしれませんが、それはその時点では誰にも分かりませんし、最初から良い楽器であれば何の心配も無く肝心の演奏や創作に没頭できるでしょう。
楽器店には同じスタイルの楽器が多数存在しており、一見すると、それぞれの違いや、また価格設定の理由は分かりにくいものかもしれません。Alleva-Coppoloという楽器は、手にとった瞬間にその理由を沈黙で語ることの出来る数少ない楽器です。
Alleva-Coppoloの音源です。
Sound File