今ではラミネート構造はもちろん、MapleとWalnutをBody材として使用することも珍しくなくなりましたが、この良さに20年以上も前にKenは気付いており、それはまさに慧眼であったとしか言いようがないでしょう。
一流のシェフによる料理と良い楽器製作には、下準備と素材の良さが肝要であり、また、それをお客にどのような形で提供するかで、全てが変わってくるという共通点を見いだす事ができ、上述のように早くから、必要とされる事を見抜いていたからこその、量産メーカーの在庫量を遥かに上回る膨大なストック量ではないかと思います。
その自らが使用する量を遥かに上回る膨大な材料の中から素材の厳選と、他に頼らない自らが作り出すものが歴史の一翼をになってきたという自負は、Ken Smithという楽器を現在の地位押し上げた大きな理由でしょう。
このBSR5MWには、ロングトーンはもちろん例えば八分音符などにも表情があり、そこにはドライな外見とウェットな側面が混在しており、両者が複雑に絡み合う、色彩感のある耽美的でもある要素が多々存在しています。
当たり前のことを当たり前に、真摯な態度で楽器製作に望んでいる事がわかる、そこには経験はあっても決してマジックは無いことが分かっている製作者の楽器、だからこそ弾く事で確実な満足が得られるのだと思います。
NECK | 3pc. Aged Hardrock Maple |
FINGERBOARD | Morado with M.O.P. Side Dots |
BODY WINGS | 2A Virginia Walnut Top & Back (3pc.) |
BODY CORE | Tiger Maple |
FINISH | Classic Hand Rubbed Dutch Varnish over Stradivari Gold Oil (Ken’s Secret Sauce) |
HARDWARE | Gold |
ELECTRONICS | Series/Parallel Switches with Smith B.M.T. 3 Band EQ Circuit & Smith Custom Bass Hambucking Soapbar Pickups |