#140 BN5-NTE

2006 WINTER NAMMにて展示された楽器です。

今まで数多くのF Bassを弾いてきましたし、私自身メインの楽器の1本になっていますが、このBN5-NTEは、まずこの音の太さに驚かさせられ、今まで私が触れてきたBN5の中でも1、2を争うほど強烈さを感じさせる完璧な楽器です。

趣のある美しい木目のMacassar Ebony Topは楽器の美しさをより引き立て、また基本的なサウンドは、重厚でありながらもきらびやか、という両立が難しい特色を兼ね備えたものとなっています。

F Bassは、Fenderのコンセプトを継承しつつも、オリジナリティを盛り込んで成功している数少ないメーカーですが(Fenderのコンセプトにこだわるあまり、中途半端な楽器になっていたり、単なるコピーモデルにとどまっているものは少なくないと思います)、この楽器を弾くことで、George Furlanettoの弦楽器製作に対する、深すぎると言っても過言ではない造詣の深さや、逆にもしそのコンセプトにこだわらなかったとしたら、果たしてどのような楽器を作るべきか、という回答を明確に持っている、ということが分かるでしょう。

それを考えると、F Bassでリリースしている異なった3種の楽器(BN, AC, BNF)、それぞれが全く別のコンセプトに基づき製作されているにも関わらず、いずれもが完璧な弦楽器たり得ているのはごく自然なことと言えるでしょう。

適度に太いネックは、弾き手に”信頼”の2文字を想起させる上でも、大きな助けになっており、その上でのストレスの無い形状やボディバランスは、プレイヤーにとって道具以上の何かになり得る可能性を十分に持っています。

スラップでも指弾きであっても、ピック弾きであっても万人が良いと感じるであろうトーンを持った楽器はやはりそう多くはないでしょう。

NECK 3pc. Laminated Quatersawn Maple
BODY Macassar Ebony Top on Swamp Ash 1pc.
COLOR Natural
FINGERBOARD Birdseye Maple
NUT Bone
KNOBS Hand-tuned African Blackwood
FINISH High Gloss Lacquer for Body / Oil for Neck
PICKUPS F Bass Soapbar Style, Hum-cancelling, Veneered & Finished
Match the Body
PREAMP F Bass Custom